McArdle病(糖原病V型 / PYGM)|入口ページ(代謝性ミオパチー)
McArdle病(GSD V)は、筋肉で糖原(グリコーゲン)を分解してエネルギーに変える酵素(筋グリコーゲンホスホリラーゼ)が働かないことで、
運動開始直後に強い疲労・筋痛が出やすい代謝性ミオパチーです。
特徴は、少し休む/負荷を落とすと再開できる「セカンドウィンド」が起きること。
実務で一番重要なのは、無理をして横紋筋融解(ミオグロビン尿)→腎障害のリスクを増やさないことです。
1. 典型像:運動開始直後の筋痛+セカンドウィンド
よくある出方(入口)
- 運動開始直後(数分)で急に疲れる・筋が痛い・張る
- いったん止まる/ペースを落とすと再開できる
- 「同じ強度」で繰り返す(再現性がある)
実務: “最初が一番つらい”のが特徴です。最初に追い込むほど横紋筋融解のリスクが上がるため、 「出だしをゆっくり→一度休む→再開」という設計が安全側です。
2. 危険サイン:横紋筋融解(ミオグロビン尿)と腎障害
すぐ共有したいサイン
- 運動後に強い筋痛が続く
- 尿がコーラ色/赤褐色(ミオグロビン尿の可能性)
- 発熱・脱水・嘔吐などで体調が悪い中で症状が悪化
実務: ミオグロビン尿が疑われるときは「次回まで待たない」が安全です。 横紋筋融解は腎障害につながり得るため、医療側へ早めに連絡してください。
3. 検査:PYGM遺伝子(+必要なら補助検査)
McArdle病(GSD V)の原因遺伝子は PYGM(筋グリコーゲンホスホリラーゼ)です。 現在は遺伝子検査で原因を同定する流れが中心です。
患者側の実務(重要)
- 検査レポート(変異表記)を保管する(今後の説明・研究条件確認で役立つ)
- 運動での再現性(何分で痛くなる/休むと戻る)をメモして渡す
注意: “筋トレで改善しない/むしろ悪化する”タイプの運動不耐は、代謝性ミオパチーが鑑別に上がります。
4. 実務:安全な運動・食事・緊急時のルール
運動(安全側の考え方)
- 避けやすい: いきなり全力、強い等尺性(力を入れて止める)、痛みを押して継続
- 取り入れやすい: 出だしをゆっくり、途中に短い休憩、セカンドウィンドを利用
- 記録: 何分で痛みが出るか、休むとどれくらいで戻るか(週1回で十分)
食事(入口)
個別の方針は医療者と相談が必要ですが、運動前後のエネルギー補給の考え方が扱われることがあります。 目的は「追い込まないで済む状況」を作ることです。
緊急時ルール(最小)
- コーラ色尿/赤褐色尿、強い筋痛が続く → 早めに医療へ
- 脱水(下痢・嘔吐・発熱)+筋症状悪化 → 早めに医療へ
参考(一次情報)
