CIDPでサプリを検討するときに整理したいこと

CIDP情報 サプリ 薬との併用 判断整理

CIDPでサプリを検討するときに整理したいこと

CIDPでは、しびれ、痛み、疲れやすさ、歩きにくさ、再燃への不安が続く中で、「神経に良いサプリを試したい」「免疫を整えるものを足したい」と考えることがあります。 その気持ちは自然ですが、サプリという言葉の中には、不足補充、食事の補助、体調管理、症状への期待、広告の印象が混ざりやすくなります。

このページでは、CIDPでサプリを検討するときに、目的、成分、量、薬との併用、B6過量のような神経症状に関わる注意点、既存治療との関係、何を記録して判断するかを整理します。 サプリを一律に否定するのではなく、CIDPの医療管理を外さずに、条件をそろえて考えるためのページです。

本ページは一般的な情報提供を目的とした整理であり、個別の診断や治療方針を示すものではありません。CIDPの診断、IVIg、ステロイド、血漿交換、免疫治療、薬剤調整は、主治医や医療機関での相談を優先してください。

まず押さえたいこと

  • CIDPでサプリを検討するときは、まず「不足補充なのか」「食事の補助なのか」「体調管理なのか」「しびれや歩きやすさに期待しているのか」を分けて整理します。
  • サプリはCIDPそのものを治療する標準的な方法ではありません。IVIg、ステロイド、血漿交換などの治療や診断の見直しを置き換えるものとして考えないことが大切です。
  • 「神経に良い」「免疫に良い」という広い表現だけでは判断しにくいため、成分、量、期間、目的、記録項目を具体化します。
  • 薬との相互作用、検査値への影響、肝機能・腎機能、消化器症状、出血傾向、手術や処置の予定などを確認します。
  • ビタミンB6は過量・長期摂取で末梢神経症状が問題になることがあります。CIDPのしびれや痛みと紛らわしくなるため、複数製品の合計量を確認します。
  • 始める前に、何を記録して、何が起きたら中止・相談するかを決めておくと、体感だけで続けにくくなります。

このページで扱う範囲

このページは、CIDPの方がサプリメント、ビタミン、ミネラル、ハーブ、健康食品、プロテイン、機能性をうたう製品を検討するときの確認ページです。 「どのサプリがCIDPに効くか」を一覧にするページではありません。

ここで扱うのは、サプリを使う前に、目的、成分、量、併用薬、既存治療との関係、記録、やめる基準をそろえる考え方です。 しびれ、痛み、疲労、歩行、再燃への不安があるときほど、サプリだけで判断せず、CIDPの治療反応や再燃、別の原因も一緒に見ます。

ページ・場面 主に扱うこと このページとの違い
このページ CIDPでサプリを検討するときの目的、成分、量、安全性、記録。 サプリを始める前の整理と、医療管理との両立を中心に扱います。
CIDP・MMN総合ページ CIDPとMMNの違い、症状、脱髄、診断、治療の入口。 疾患全体を理解するための入口です。
IVIgが効きにくい・持続しにくいとき 治療反応、効果の切れ方、再燃、診断見直しの整理。 サプリではなく、標準治療の効き方を見ます。
代替療法・民間療法の判断軸 根拠、安全性、費用、やめる基準を広く比較。 CIDPに限らず、補助的な方法全体を扱います。
標準医療で限界を感じたとき 医療管理、制度、生活支援、相談先の見直し。 標準的な医療と生活支援の中で見落としがないかを見ます。

サプリを考える前に、「CIDPの治療の話」と「不足や食事補助の話」と「体調管理の話」を分けると、判断がかなり整理しやすくなります。

なぜサプリを検討したくなるのか

CIDPでは、治療を受けていても、しびれ、痛み、疲れやすさ、歩きにくさ、ふらつき、手足の使いにくさが残ることがあります。 また、治療の間隔が近づくと症状が戻る、再燃が不安、検査では安定と言われても体感がつらい、ということもあります。

そのような状況では、「神経の回復に良いものはないか」「免疫に良いものを足せないか」「疲れやすさを少しでも軽くできないか」と考えるのは自然です。 ただし、サプリという言葉だけで始めると、目的が曖昧なまま継続しやすくなります。

考えたくなりやすい理由

しびれや痛みが残る、疲れやすい、歩きにくい、再燃が不安、薬以外でできることを探したい。

注意したいこと

サプリの体感と、CIDPの再燃・治療反応・疲労・睡眠不足・過用を混同しやすいこと。

「何か試したい」という気持ちを否定する必要はありません。ただし、何を目的にして、何で判断するのかを先に決めることが大切です。

まず整理したい目的

サプリを考えるときは、最初に目的を分けます。 「神経に良さそう」「免疫に良さそう」だけでは、続ける判断も、やめる判断も曖昧になります。

目的 具体例 CIDPでの見方
不足補充 ビタミンB12、鉄、ビタミンD、たんぱく質など、不足が疑われる栄養素を補う。 検査や食事状況を確認し、不足があるかを見ます。
食事量の補助 食欲低下、体重減少、たんぱく質不足、食事準備が大変な場合の補助。 体重、食事量、筋力、疲労、消化器症状を一緒に見ます。
体調管理 睡眠、便通、疲労感、日中の活動量を整えたい。 生活習慣、睡眠、運動量、薬の影響も分けて考えます。
しびれ・痛みへの期待 神経痛、ピリピリ感、灼熱感、こわばりを軽くしたい。 サプリだけでなく、CIDPの活動性、薬、神経障害性疼痛の管理を確認します。
歩行・筋力への期待 歩きやすさ、立ち上がり、階段、ふらつきの改善を期待する。 再燃、治療反応、筋力低下、廃用、過用、装具やリハビリも一緒に見ます。
免疫への期待 免疫を整える、炎症を抑える、再燃を防ぐといった期待。 CIDPの免疫治療を置き換えるものとして考えないことが重要です。

目的を一文で書く

目的の書き方例

  • 「食事量が減っているので、たんぱく質不足を補うために使う」
  • 「B12不足がないか確認したうえで、必要なら補充として考える」
  • 「しびれを治す目的ではなく、睡眠や疲労の記録を見ながら体調管理の一部として試す」
  • 「歩きやすさへの効果を期待しすぎず、歩行距離、ふらつき、疲労の戻り方を記録する」

サプリを始める前に、「何のために飲むのか」を一文で書けるか確認してください。書けない場合は、目的がまだ曖昧です。

サプリの種類ごとに見たいこと

サプリは種類によって、目的も注意点も違います。 ひとまとめに「安全そう」「神経に良さそう」と考えず、成分ごとに見ることが大切です。

種類 検討されやすい理由 確認したいこと
ビタミンB群 神経に関係するイメージがあるため、しびれや痛みで検討されやすい。 B6の過量、B12不足の有無、複数製品での重複、症状変化。
ビタミンD・カルシウム 骨、筋力、ステロイド使用時の骨の不安から検討されやすい。 血液検査、腎機能、カルシウム値、処方薬との関係。
鉄・亜鉛・ミネラル 疲れやすさ、食欲、体調管理を目的に考えられやすい。 不足の有無、胃腸症状、他のミネラルとのバランス、薬との飲み合わせ。
プロテイン・アミノ酸 食事量が少ない、筋肉量が気になる、疲れやすい場合に検討されやすい。 腎機能、食事量、体重、胃腸症状、必要量を超えていないか。
オメガ3・脂質系 炎症や血流のイメージから検討されやすい。 抗凝固薬・抗血小板薬との関係、手術・処置予定、胃腸症状。
ハーブ・植物性製品 自然由来で安全そうに見え、睡眠や気分、免疫を目的に使われやすい。 薬との相互作用、肝機能、眠気、血圧、成分表示の明確さ。
複合サプリ 一つで多くの成分を取れるため便利に見える。 成分の重複、B6量、脂溶性ビタミンの過量、何が効いたか分からなくなる点。

成分が多いサプリほど、何を目的にしているのか、どの成分がどのくらい入っているのか、薬と重ならないかを確認しにくくなります。

根拠をどう見るか

サプリの説明では、「神経」「免疫」「炎症」「血流」「ミトコンドリア」「抗酸化」などの言葉が出てくることがあります。 ただし、体の仕組みとして関係する話と、CIDPの症状や再燃、治療反応に対して役立つと示されている話は分けて考えます。

説明で出てきやすい言葉 確認したいこと CIDPでの見方
神経に良い 神経の何に関係するのか。CIDP患者を対象にした根拠か。 CIDPの脱髄や免疫治療への効果とは分けます。
免疫を整える 免疫を上げる話なのか、炎症を抑える話なのか、具体性があるか。 CIDPでは免疫が関与するため、安易な免疫刺激の表現には注意します。
炎症を抑える どの炎症を、どの程度、どの研究で見ているのか。 標準的な免疫治療と同じように考えないことが大切です。
疲労に良い 疲労の原因が睡眠、薬、貧血、脱水、過用、再燃のどれか。 疲れやすさの背景を見ずにサプリだけで判断しないようにします。
体験談がある 誰の、どの症状が、どの期間で変わった話か。 体験談は参考になりますが、自分のCIDPに同じ結果が出るとは限りません。

見たい根拠の順番

  • CIDP患者を対象にした研究か
  • しびれ、痛み、歩行、疲労など、見たい症状が評価されているか
  • サプリ単体の効果なのか、食事・運動・治療変更と混ざっていないか
  • 副作用や向かない人について説明されているか
  • 商品販売ページだけでなく、公的機関や医療機関の情報も確認しているか

「神経に良い」という言葉だけでは、CIDPで何を期待してよいか分かりません。対象、目的、評価項目を確認してから考えます。

安全面で確認したいこと

サプリは薬ではないから安全、と考えやすいですが、成分や量、併用薬、体質によっては注意が必要です。 CIDPでは免疫治療、ステロイド、痛みの薬、睡眠に関わる薬、胃薬、血圧や糖尿病の薬などを使っている人もいます。 そのため、始める前に成分と薬の関係を整理します。

始める前に確認したい項目

  • 現在の処方薬、市販薬、漢方、サプリをすべて書き出す
  • サプリの成分名、1日量、含有量、摂取回数を確認する
  • 複数サプリで同じ成分が重なっていないかを見る
  • 肝機能、腎機能、胃腸症状、出血傾向への影響を確認する
  • 手術、処置、歯科治療、採血・検査予定がある場合は共有する
  • 眠気、ふらつき、下痢、胃痛、発疹、しびれ悪化が出た場合の対応を決める
  • 妊娠中、授乳中、腎臓病、肝臓病、糖尿病、心血管疾患がある場合は必ず相談する
注意点 なぜ確認するか 相談先
薬との相互作用 薬の効き方が変わる、眠気や出血などのリスクが増えることがあります。 主治医、薬剤師。
成分の重複 マルチビタミン、栄養ドリンク、プロテインで同じ成分が重なることがあります。 薬剤師、栄養士、主治医。
肝機能・腎機能 体内での代謝や排泄に影響する場合があります。 主治医。
胃腸症状 下痢、便秘、胃痛、食欲低下が出ると、体力や服薬にも影響します。 主治医、薬剤師。
検査値への影響 一部の成分は検査や診療時の判断に影響する場合があります。 主治医、検査を行う医療機関。
副作用の見落とし しびれや疲労がCIDPの変化なのか、サプリの影響なのか分かりにくくなります。 主治医。

「天然」「食品由来」「医薬品ではない」という表現は、安全を保証するものではありません。成分、量、併用薬、体調変化を必ず確認してください。

ビタミンB6・B12で特に整理したいこと

CIDPでは、しびれや痛みがあるため、ビタミンB群に関心が向きやすくなります。 ただし、B群といっても、B12不足の補充と、B6の過量摂取はまったく別の問題です。

ビタミンB12は「不足の有無」を見たい

ビタミンB12不足は、疲労感、貧血、しびれ、神経症状などに関係することがあります。 ただし、CIDPのしびれがすべてB12不足で説明できるわけではありません。 食事内容、胃腸の吸収、胃薬や糖尿病薬などの影響、血液検査を含めて確認します。

ビタミンB6は「多いほど良い」ではない

ビタミンB6は、過量・長期摂取で末梢神経障害が問題になることがあります。 手足のしびれ、ピリピリ感、灼熱感、感覚の変化があるCIDPでは、B6による症状が重なると判断が難しくなります。 マルチビタミン、神経系サプリ、栄養ドリンク、プロテイン、疲労回復系サプリにB6が重複していないかを確認します。

成分 見たいこと CIDPでの注意点
ビタミンB12 不足があるか、食事や吸収に問題がないか、検査で確認できるか。 不足があれば補充の対象になりますが、CIDPそのものの治療とは分けます。
ビタミンB6 1日量、複数製品の合計量、長期摂取になっていないか。 過量で末梢神経症状が問題になることがあり、しびれの判断を難しくします。
マルチビタミン B6、B12、ビタミンD、鉄、亜鉛などの合計量。 複数製品を組み合わせると、意図せず過量になることがあります。
神経系をうたう複合サプリ 成分数が多く、どの成分がどの量か分かるか。 体調変化が出たときに原因を切り分けにくくなります。

CIDPでしびれや痛みがある場合、B6の過量による末梢神経症状が重なると判断が難しくなります。B6を含む製品は、単品だけでなく合計量で確認してください。

既存の医療管理との関係

CIDPでは、診断の確認、再燃の見極め、治療反応の評価、必要な薬剤調整が重要です。 サプリを検討する場合でも、それを置き換えるのではなく、既存の医療管理とどう両立させるかを考えます。

しびれ、痛み、歩きにくさ、疲れやすさが変わったときも、「サプリが効いた」「サプリのせいで悪化した」とすぐに決めるのではなく、治療間隔、感染、寝不足、過用、再燃、薬の変更、生活量の変化も一緒に見ます。

医療管理で確認したいこと サプリと混同しやすい変化 伝えたい内容
治療反応 IVIg後に良くなる、次回前に落ちる、ステロイド量で変わる。 治療日、症状変化、サプリ開始日を並べます。
再燃 しびれ、脱力、歩きにくさ、ふらつきが戻る。 左右差、範囲、筋力、歩行距離、転倒の有無を伝えます。
神経障害性疼痛 ピリピリ、灼熱感、電気が走る痛みが変わる。 痛みの性質、時間帯、薬との関係を伝えます。
ステロイド関連 食欲、睡眠、血糖、骨、筋力、気分の変化。 薬の量、期間、検査値、体調変化を共有します。
リハビリ・活動量 動きすぎた翌日のだるさ、廃用による体力低下。 活動量、翌日の反動、歩行や立ち上がりの変化を見ます。
別の原因 B12不足、糖尿病、甲状腺、薬の副作用、頚椎・腰椎など。 検査や既往歴を含め、CIDP以外の原因も確認します。

サプリを理由に、CIDPの治療、定期受診、薬剤調整、再燃時の相談を自己判断で中止・延期しないでください。

何を記録すると判断しやすいか

サプリを始める場合でも、主観だけで判断すると印象に引っ張られやすくなります。 体感と生活上の変化、開始時期、量、治療日を一緒に残すと、主治医や薬剤師にも相談しやすくなります。

記録したい項目

  • サプリ名、成分、1日量、開始日
  • 複数製品で同じ成分が重なっていないか
  • IVIg、ステロイド、血漿交換などの治療日
  • しびれの範囲、強さ、左右差
  • 痛みの性質:ピリピリ、灼熱感、電撃痛、締めつけ感など
  • 歩きやすさ、歩行距離、階段、ふらつき、転倒
  • 立ち上がり、握る、つまむ、字を書く、スマホ操作
  • 疲れやすさ、翌日の反動、睡眠
  • 胃痛、下痢、便秘、食欲、発疹、眠気
  • 中止したときに症状が戻るか、軽くなるか

記録表の例

日付 サプリ・量 治療・薬の状況 しびれ・痛み 歩行・手の動き 副作用らしい変化
1日目 製品Aを開始。朝1粒。 IVIg後3日目。 足先のしびれはいつも通り。 歩行距離は変化なし。 胃もたれなし。
4日目 同じ量で継続。 薬の変更なし。 夜にピリピリ感が少し強い。 階段は変化なし。 便がゆるい。
7日目 マルチビタミンも追加。 IVIg後9日目。 手先のしびれが増えた気がする。 スマホ操作が少ししにくい。 B6の重複を確認する。
14日目 製品Aのみ継続。 次回治療前。 足のしびれが戻る。 歩行距離が短くなる。 サプリだけでなく治療間隔との関係を相談。

サプリを飲んだ日だけでなく、CIDPの治療日、薬の変更、活動量、睡眠を一緒に記録すると、変化の理由を考えやすくなります。

主治医・薬剤師に共有したいメモ

サプリを相談するときは、「飲んでもいいですか」だけだと判断しにくいことがあります。 製品名、成分、1日量、目的、飲み始める理由、現在の薬をまとめて伝えると、確認しやすくなります。

コピーして使える相談メモ

サプリ相談メモ

  • 検討している製品名:
  • 成分名:
  • 1日量:
  • 飲む予定の期間:
  • 目的:□ 不足補充 □ 食事補助 □ 疲労 □ しびれ □ 痛み □ 睡眠 □ その他
  • 現在のCIDP治療:□ IVIg □ ステロイド □ 血漿交換 □ 皮下注免疫グロブリン □ その他
  • 現在の薬:
  • 他に飲んでいるサプリ・健康食品:
  • B6を含む製品の有無:
  • 肝機能・腎機能・胃腸症状で気になること:
  • 記録する項目:
  • 中止・相談する基準:

医療者に伝える文章例

CIDPの症状として、__が気になっています。 そのため、__というサプリを検討しています。 成分は__で、1日量は__です。 現在の治療は__で、他に飲んでいる薬・サプリは__です。 薬との併用、B6などの重複、しびれや痛みの判断に影響しないかを確認したいです。

製品のボトル、成分表示、販売ページのスクリーンショットを持参すると、主治医や薬剤師が確認しやすくなります。

中止・見直しを考えたいサイン

サプリを始めたあとに体調が変わった場合、「効いている途中」「慣れるまでの反応」と決めつけず、症状の中身を見ます。 CIDPでは、しびれや脱力の変化を見逃さないことが大切です。

いったん中止して相談したい変化

  • しびれ、ピリピリ感、灼熱感が増えた
  • 手足の力が入りにくくなった
  • 歩きにくさ、ふらつき、転倒が増えた
  • 胃痛、下痢、吐き気、食欲低下が続く
  • 発疹、かゆみ、むくみ、息苦しさが出た
  • 強い眠気、ふらつき、集中しにくさが出た
  • 尿の色、出血しやすさ、動悸など普段と違う症状がある
  • 新しい症状が出たのに「続ければ良い」とだけ説明される

見直しを考えたい状況

状況 考え方 次にすること
2〜4週間続けても目的の項目が変わらない 目的に合っていない可能性があります。 続ける理由を再確認します。
成分が多く、何を飲んでいるか分からない 副作用や相互作用の確認が難しくなります。 一度リスト化して薬剤師に確認します。
サプリが増えすぎて食事が後回しになる 基本の栄養や食事量が見えにくくなります。 食事と体重の記録を優先します。
治療や受診を後回しにしている CIDPの再燃や治療調整を見逃すおそれがあります。 主治医へ早めに共有します。
費用が負担になっている 継続のために生活費や医療費が圧迫されることがあります。 費用対効果と中止基準を見直します。

「サプリだから副作用はない」とは考えないでください。CIDPの症状と重なる変化が出た場合は、早めに医療者へ共有してください。

参考文献・参考情報

  1. European Academy of Neurology/Peripheral Nerve Society. Guideline on diagnosis and treatment of chronic inflammatory demyelinating polyradiculoneuropathy. https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ene.14959
  2. MedlinePlus. Chronic inflammatory demyelinating polyneuropathy. https://medlineplus.gov/ency/article/000777.htm
  3. NCBI Bookshelf. Chronic Inflammatory Demyelinating Polyradiculoneuropathy. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK563249/
  4. 厚生労働省eJIM. ダイエタリーサプリメントについて知っておくべきこと. https://www.ejim.mhlw.go.jp/public/overseas/c01/02.html
  5. 厚生労働省eJIM. 科学を知ろう:薬とサプリメントの相互作用. https://www.ejim.mhlw.go.jp/pro/overseas/c01/12.html
  6. 厚生労働省eJIM. サプリメントおよびハーブ. https://www.ejim.mhlw.go.jp/public/overseas/c01/03.html
  7. FDA. FDA 101: Dietary Supplements. https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/fda-101-dietary-supplements
  8. FDA. Mixing Medications and Dietary Supplements Can Endanger Your Health. https://www.fda.gov/consumers/consumer-updates/mixing-medications-and-dietary-supplements-can-endanger-your-health
  9. NIH Office of Dietary Supplements. Vitamin B6 Fact Sheet for Health Professionals. https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminB6-HealthProfessional/
  10. NIH Office of Dietary Supplements. Vitamin B12 Fact Sheet for Health Professionals. https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminB12-HealthProfessional/
  11. Therapeutic Goods Administration. Peripheral neuropathy with supplementary vitamin B6. https://www.tga.gov.au/news/safety-updates/peripheral-neuropathy-supplementary-vitamin-b6-pyridoxine

上記を参考に、CIDPでサプリを検討するときの考え方を、CIDPの標準的な医療管理、サプリと薬の相互作用、B6過量による末梢神経症状、B12不足の確認、生活上の記録という観点で整理しています。

よくある質問

CIDPなら神経に良いサプリを飲んだ方がよいですか?

一律にそうとは言えません。まず、不足補充なのか、食事の補助なのか、体調管理なのか、しびれや歩行への期待なのかを分けてください。「神経に良い」という印象だけでは、CIDPで何を判断するのかが曖昧になります。

ビタミンB群は多めに飲んでも大丈夫ですか?

多ければよいとは限りません。特にビタミンB6は過量・長期摂取で末梢神経症状が問題になることがあります。CIDPのしびれと紛らわしくなるため、複数製品の合計量を確認してください。

ビタミンB12は飲んだ方がよいですか?

B12不足がある場合は補充の対象になります。ただし、CIDPの症状がすべてB12不足で説明できるわけではありません。食事内容、吸収、薬、血液検査などを含めて主治医に相談してください。

今のCIDP治療を続けながらサプリを追加してもよいですか?

追加を考える場合でも、成分、量、他の薬やサプリとの重複を確認してください。主治医や薬剤師に、製品名と成分表示を共有する方が安全です。

少し調子が良い気がしたら続けてもよいですか?

体感は大切ですが、しびれ、痛み、歩行、手の動き、疲れやすさ、睡眠、治療日との関係を一緒に記録してください。体感だけでは、サプリの影響か、治療反応か、日内変動かが分かりにくいことがあります。

サプリでCIDPの再燃を防げますか?

サプリをCIDPの再燃予防として標準的な治療の代わりに考えることはできません。再燃が心配な場合は、症状の戻り方、治療間隔、筋力、歩行、しびれの範囲を記録して主治医へ相談してください。

ハーブや自然由来なら安全ですか?

自然由来でも、薬との相互作用、眠気、肝機能への影響、胃腸症状、検査への影響が出ることがあります。薬を飲んでいる場合や治療中の場合は、必ず医療者に共有してください。

家族は何を見ておくと役立ちますか?

歩きやすさ、疲れやすさ、痛みの訴え、しびれの範囲、睡眠、食欲、胃腸症状、飲み始めた時期と量を見ておくと役立ちます。本人の体感と生活上の変化を一緒に見ることが大切です。

まとめ

CIDPでサプリを検討するときは、まず何を目的にするのかを整理し、既存の医療管理を外さないことが大切です。

サプリは種類によって位置づけも安全性も異なります。 不足補充、食事補助、体調管理、症状への期待を分け、成分、量、薬との併用、記録、やめる基準を確認してから考えます。

特に、ビタミンB6の過量、複数サプリの成分重複、薬との相互作用、しびれや痛みの変化には注意が必要です。 サプリを始めた後の変化は、CIDPの治療日、再燃、活動量、睡眠、薬の変更と並べて記録すると判断しやすくなります。

  • 本ページは一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断や治療方針を示すものではありません。
  • CIDPの診断、治療、薬剤調整、再燃の判断は、主治医や医療機関での相談を優先してください。
  • サプリを検討する場合は、目的、成分、量、既存医療との関係、薬との併用、生活上の記録を整理することが重要です。
  • しびれや痛みの悪化、脱力、歩きにくさ、発疹、胃腸症状、強い眠気、息苦しさなどが出た場合は、使用を見直し、医療者へ相談してください。
  • サプリ、健康食品、ハーブを理由に、IVIg、ステロイド、血漿交換、定期受診、検査、リハビリを自己判断で中止・延期しないでください。