日本のサプリは効果がない、取ってはいけない理由

2023年12月26日

日本のサプリはだめって聴いたけど本当?


結論から申し上げますと、基本的に日本のサプリは「品質」「成分」「効果」の観点からおススメできません。

日本のサプリはアメリカと比べかなり後進国であり、かつ日本では食品と同じ扱いでとても規制が緩いため、信頼のおけないものも多くあります。(食品の規制で比較しても日本とアメリカでは日本ははるかにゆるいです)

アメリカのサプリは日本の20年先をいっていて、日本が追いつくことはできないとまで言われています。

日本は食品基準であるがゆえに、表示しなくていい成分もあり、世界から見ると

  • 添加物が多い
  • 効果が薄い
  • 表示がいい加減

という点から実はあまり信頼がされていません。効果がない、もしくは薄い一方で利益率はとても高いのでその利益から芸能人、女優やインフルエンサーを活用した広告宣伝を行うという循環により、どんどんその市場を拡大しています。

年度 市場規模 前年比
2015 1兆5,785億円 2.9%
2014 1兆5,395億円 0.5%
2013 1兆5,325億円 3.7%
2012 1兆4,746億円 3.1%

※インテージ社による日本の健康食品・サプリメントの推定市場規模より

そして市場が大きいので、この業界にある会社数は6300-6500社、数年前の情報なので現在はさらに増えている可能性があります。

そしてそれらの会社から販売されているサプリメントの種類は50,000種類以上あるともいわれています。

つまり玉石混交、ほとんどは石であるということを以下でご説明していきます。

 

添加物が多い


日本が添加物が多い理由としては厚生労働省が認可している食品添加物は

  • 2001年 338品目
  • 2005年 357品目
  • 2013年 436品目
  • 2014年 445品目
  • 2016年 454品目

と年々増えています。

もっと添加物に関して知りたい方はこちらの記事も参考になります。

ちなみに他の諸外国で認可されている添加物は

  • イギリス 21品目
  • フランス 32品目
  • ドイツ  64品目
  • アメリカ 133品目

添加物フリーとは程遠い、添加物入れ放題の国となっているのです。

 

効果が薄い


日本のサプリメントは効果が薄いです。理由としては効果があるだけの量を入れるとそれは効果・効能を発揮してしまい、医薬品の範疇となってしまい、サプリメントとして販売できなくなるためです。

そのため海外で効果のあるサプリメントを販売している会社などは日本で販売するとなると

  • 効果がないように成分量を減らして作る
  • 1日の推奨摂取量を減らす
  • 日本では販売拠点を作らずEC(オンライン販売)で個人輸入の形式で販売

上記の形態にて販売しているのが通例となっています。

そもそも効果がないように調整してしまっている、効果があるものが規制上効果ないようにしなければならないとなると、サプリメントで効果があるというのはなかなか難しいのです。

ちなみに日本の医薬品として使用されているだけの含有量・純度のものが、アメリカでは通常のサプリメントとして使用されているものはいくつかあります。(Omega-3キャッツクローなど)

また、サプリメントなどに表示されている一日の摂取量は

「症状が良くなる、健康になる量」

ではなく

「摂取していたら病気にはならない量」

そのため、健康になりたい人にはもっと多くの量を摂取しなければならない場合が多く、実際に求めるアウトカム(結果・成果)に対しては一切参考にならない数値なのです。

 

表示がいい加減


医薬品などと違い、食品でかつ規制がしっかりとしていない日本においては表示通りの成分が含まれていないことや、ごまかされて表示している場合は実際に見られます。

(通常、抜き打ち検査などをされることも基本的にはないため。多くは企業独自で管理をしています。一部企業においては自社内で抜き打ち検査をし、情報公開をしているところも存在しています)

 

■ 怖いサプリメントの話

一時期話題になったのは

「人毛から合成されたアミノ酸」

という話です。

単純に人毛からできているので感情的に「気持ち悪い」というだけでなく、髪の毛は人体が摂取してしまった身体に有害な重金属(水銀、ヒ素等)なども含まれていて、人毛から合成されたサプリメントはそれら有害物質も含んでいるということになります。またサプリメントとして成分を凝縮しているのでそれらの有害物質も濃縮されたものを摂取することとなり、人体に多大な影響を与えることがあります。

またこれは「安いものだけ」にみられる兆候ではなく、ある程度の価格がするものでも、有名企業でも廃棄物がベースになっているものや、中国等海外から輸入した材料などで有害な成分が入っているかどうかなど十分に検査が行き届いていないのが現状です。

海外から廃棄物由来の成分、例えば廃棄された貝殻などをベースに合成されたカルシウム等(これにも重金属は含まれる可能性があるだけでなく、成分としては含まれていたとしても吸収されない場合もある)を中国から輸入し、それを国内で製造した場合は国内産となります。(製造まですべて中国で行い、日本でパッケージングをしたものも日本製となります)

 

■ サプリメントの表示

日本においてはサプリメントは表示に関しての規制も薄く、アミノ酸の場合

バリン、ロイシン、イソロイシンなど実際にアミノ酸の成分だけの表示だけでも問題がないため原料でなにを使っているかがわからないものも多くあります。

アミノ酸製品の中にはもっとざっくりと書いているものもあります。

● サプリメント表示例(この製品が悪いという意図ではありません)

サプリメント表示

 

サプリメントなんて摂らない方がいい?


サプリメントを摂るということがここまで大きなリスクであれば食事からちゃんと摂ればいいと思われるかもしれません。

しかし、現代において食事から健康を増進できるほどの栄養素をとることというのは難しくなってきています。

理由としては食事に含まれている栄養素が昔に比べて大幅に減少しているからです。

具体的な栄養素の変化は下記をご覧ください。

● 1950年から2010年で減少する各野菜に含まれる栄養素

  • にんじんに含まれるビタミンA:4050㎍ ⇒760㎍(82%の減少)
  • アスパラガスに含まれるビタミンB2:0.3㎎⇒0.15㎎(50%の減少)
  • ほうれん草に含まれるビタミンC:150㎎⇒35㎎(76%の減少)
  • キャベツに含まれるビタミンC:80㎎⇒41㎎(49%の減少)
  • たまねぎに含まれるカルシウム:40㎎⇒21㎎(48%の減少)

 

● 食品中に含まれる栄養素の推移 1951年⇒2000年

  • ほうれん草
     -ビタミンA:8000⇒700
     -ビタミンC:150⇒35
     -鉄分:13⇒2.0
  • みかん
     -ビタミンC:2000⇒33
     -カルシウム:29⇒15
     -鉄分:2.0⇒0.1
  • いわし
     -ビタミンC:125⇒85
     -鉄分:10.0⇒2.3
     -リン:1050⇒290

参照元:

上記の事実からもわかるように昔と同様の栄養素を摂取するためには2倍から10倍以上の量を食事で摂取しないと、十分な栄養素が取れない食材も多く存在します。

そうなってしまった現代において、「病気にならないレベル」以上の「健康を増進するレベル」の栄養素を摂取するにはうまくサプリメントを活用するのが現実的です。

 

どのサプリを摂るのがよい?


アメリカのサプリを摂ってください。アメリカの基準を日本に適用すると、日本のサプリメントの会社の圧倒的多数は廃業になるともいわれています。具体的に何が違うかというと以下のような点が大きく違います。

  • すべてのサプリがFDAの承認後の販売
  • 法規制が厳しい
  • 日本の医薬品のようにGMPが義務化されている

 

■ すべてのサプリがFDAの承認後の販売

FDAとはFood and Drug Associationの略で、日本語にすると「アメリカ食品医薬品局」のことで食品と薬を管轄とする政府機関です。メーカーは科学的データをFDAと消費者に開示することが義務付けられ、FDAが承認したもののみが販売が許される形式をとっているため、品質のレベルが日本とは雲泥の差です。また、何か体に不具合があったときもトレーサビリティといって、いつ、どの原料を使ってつくられたどの製品かということもすべて管理されています。

 

■ 法規制が厳しい

1994年に成立されたDSHEA法(米・栄養補助食品教育法)という法律により、効果など、適切な表示が義務づけられていてる。米国でも施行された当初、表示が現在の日本のような状態で適切でないなどで消費者から厳しく指摘をされてきて、現在に至るという経緯からも日本と米国とのサプリのレベルの乖離が20年はあるという理由の一つです。

またサプリを販売するにあたり、GRAS(Generally Recognized As Safe)認証も必要とされ、動物実験などによって、充分な安全性があることが確認されないと商品として販売ができません。

 

■ 日本の医薬品のようにGMPが義務化されている

アメリカのサプリを購入したことがあることであればGMPのロゴを一度は見たことがあるのではないでしょうか。GMPとはGood Manufacturing Practiceの略で、日本では「適正製造規範」と訳されます。

GMPのことを一言で表現すると

「誰が作業しても、いつ作業しても、必ず同じ品質・高い品質の製品を作るために、行うべきこと」

であり、簡単に言うと「高いレベルで安全性・高品質を維持する仕組み」を取り入れているということになります。

cGMPとも言われ、cはCurrentつまり現行のGMPに準拠しているという表現になります。

 

アメリカ製だとよい点


個人輸入という手段を用いると

「日本国内においては医薬品指定されているものもサプリメントとして利用できる」

「必要に応じて摂取量をコントロールすることができる」

という利点があります。

 

例として2つ程あげますと、

例1.メラトニン

メラトニンとは詳しくは「アミノ酸から合成される睡眠・リラックス成分のサプリ | メラトニン」こちらの記事から読んでいただきたいですが、端的に言うと「セロトニン」から合成される「眠くなるホルモン」です。不眠症の方や時差ぼけを治すのにとても効果的です。日本では1回で2カ月分の分量までしか輸入できない(厚生労働省ページ参照)ものとなります。

 

例2. メコバラミン(ビタミンB12)

ビタミンB12はシアノコバラミンとメチルコバラミンというものがあり、日本においてはサプリメントという範囲内ですとシアノコバラミンしか購入ができません。シアノコバラミンの場合摂取後体内で代謝されメチルコバラミンに変換されて使用されますがメチルコバラミンで摂取ができた場合身体にダイレクトに作用するため身体の負担が少なくダイレクトに作用できます。

メチルコバラミンは神経修復を促すので広く臨床でも使用され、その場合はメチコバールという製品で主に500㎍の錠剤で処方されます。特に副作用がなく水溶性のビタミンなので過剰摂取しても尿で排出される安全性の高いもので(製造プロセスさえ安全であれば)海外サプリであれば1粒通常1000㎍、中には5000㎍ののものあり、神経を修復したい場合、確実に健康効果を増進した場合、摂取量としてもう少し多く摂取したい場合などは海外からの個人輸入の方がより高い成果が上げられる可能性があります。(必ずしもあがるわけではなく医薬品と同等の場合もあり)

 

 

【参考】メチルコバラミンに関して

メコバラミン(mecobalamin)は、コバラミン(ビタミンB12)の一種であり、末梢神経障害、糖尿病性神経障害、悪性貧血の治療・筋萎縮性側索硬化症の初期治療に用いられている。

メチルコバラミンは、ビタミンB12の一つの形態であり、シアノコバラミンとはシアニドメチル基に置換されているのが相違点である[1]。日本では「メチコバール」という製品名でエーザイから内服薬、注射薬が販売されている。

このビタミンは、体内でビタミンB12依存酵素により利用される2つの補酵素のうちの1つであり、特にメチオニン合成酵素として知らる5-メチルテトラヒドロ葉酸ホモシステインメチル基転移酵素(MTR)により利用されている。分子中にコバルトを含有し、数少ない重金属含有生体分子として知られる。
引用元:Wikipedia

 

 

 

最後に


日本人の中には「英語で書いてあるサプリはうさんくさい」「アメリカ人はいい加減な仕事で日本製の方が絶対いい」と思われている方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ことサプリに関しては日本よりも圧倒的に先をいっていて、医学的エビデンスのあるサプリメントも多く医師がサプリメントの知識を持ち、薬だけでなく、サプリメントも処方するというのはよくあります。

安全で効果のあるアメリカ製サプリをうまく活用し、美容・健康を維持、向上しましょう。