捕鯨解禁に関して、クジラを食べることの是非

2023年12月26日

捕鯨解禁に関して諸手を上げて賛成できない現状


一部の人は捕鯨が解禁になって、「クジラがまた食べられる!」と喜んでいるかもしれません。私もクジラの竜田揚げなどを居酒屋でアルバイトしていた時に料理をして提供しており、割とクジラが好きな人ですが、栄養に関して学んだ時に「鯨って結構危ないのでは?」と思い少し調べてみました。

 

鯨の需要は大幅に減っている


鯨の需要は大幅に減っており、調査捕鯨の名目で捕獲された鯨の肉は市場でセリにかけても3分の1しか落札されず、残りは売れ残ってしまうそうです。売れ残りはどうなっているかというと地元の小学校で給食として提供されているそうです。

 

子供は鯨の肉を食べてはいけない


地元で給食で提供されているとのことなので、栄養も豊富で子供の成長にとても有用なのかと思いきや、タンパク質などは豊富ではあるものの、大量の水銀が含まれておりそれを成長期の小学生の食べさせるのは非常に危険ということがわかりました。

厚労省の資料によると、北大西洋で獲れるマッコウクジラの筋肉(鯨の肉)には、平均で 0.7 ppm (0.7 mg/kg)のメチル水銀が含まれています。

厚生労働省の「魚介類等に含まれるメチル水銀を考える」という資料によると、子供の耐容摂取量は 0.07mg/週なので、一週間に鯨肉を100グラム食べただけで、耐容摂取量を超えてしまうことになります。

映画「ザ・コーブで学校給食で提供されていることを指摘されたバンドウイルカは、マッコウクジラの約10倍のメチル水銀を含んでいるため、わずか10g強で耐容摂取量を超えてしまいます)。10gといったらわずか肉を1片食べただけで耐容摂取量を摂取してしまうことになります。

水銀は洗っただけでは流れ出ることがないため、防ぐ方法は食べないという選択肢しかありません。

ちなみに、厚生省が定めている魚介類のメチル水銀の規制値は 0.3 ppmで、それ以上のものは規制が適用され市場に流通させないことになってます。しかし、鯨やイルカに関しては、この規制が適用されておらず、しかも一番摂取してはいけない子供にむけて学校給食の食材として提供されているのが現状のようです。

 

参照:厚労省データ「鯨由来食品のPCB・水銀の汚染実態調査結果について」「魚介類等に含まれるメチル水銀を考える。

 

摂取を控えることが推奨されている魚(イルカ・鯨含む)


厚労省が明確に水銀量から妊婦に摂取を控えることを推奨している魚に関して下記参考としてリストアップします。厚労省は妊婦は胎児に深刻な影響を与えるために要注意としていますが、もちろん、子供や成人にも十分すぎるほどの悪影響を与えます。

 

〇 絶対摂取が推奨されない魚(イルカ・鯨を含む)

  • バンドウイルカ(コビレゴンドウの4倍の水銀量)
  • コビレゴンドウ

 

〇 摂取が推奨されないが週に40-80gなら許容とされる魚(イルカ・鯨を含む)

  • キンメダイ
  • ツチクジラ
  • メカジキ
  • クロマグロ(本マグロ)
  • メバチ(メバチマグロ)
  • エッチュウバイガイ
  • マッコウクジラ

 

〇 摂取が推奨されないが週に80gなら許容とされる魚(イルカ・鯨を含む)

  • キダイ
  • マカジキ
  • ユメカサゴ
  • ミナミマグロ(インドマグロ)
  • ヨシキリザメ
  • イシイルカ

 

40gや80gは1食から半量程度の量です。それだけでも十分な程健康へ影響を与えるリスクがあるのが上記の食材です。1

週間に一度だけで耐用摂取量となることを考えると、そこまでリスクを犯しても食べることというのが体にいいのかということは今一度考えた上で選択してみてください。

 

参照:厚労省提供「これからママになるあなたへ