【CMT】痛みはなぜ起きる?足の変形と過負荷の関係
CMT(シャルコー・マリー・トゥース病)では、筋力低下やしびれだけでなく、足の痛み、足裏の疲れ、足首の不安定さ、胼胝(タコ)、靴に当たる痛みが生活を大きく左右します。 痛みがあると「神経の病気だから仕方ない」と考えやすいですが、CMTの痛みには、神経そのものの痛みと、足の変形や荷重の偏りから起きる痛みが混ざります。
特に、凹足、内反、ハンマートゥ、下垂足、足首の横揺れがあると、足裏の接地面が狭くなり、特定の場所に圧力が集まりやすくなります。 その結果、足底、踵、足の外側、指の背、足首、膝、腰に負担が連鎖することがあります。
結論
- CMTの痛みは、神経障害そのものだけでなく、足部変形、荷重の偏り、靴との摩擦、足首の不安定さ、代償歩行が重なって起こります。
- 凹足や内反があると、足裏全体で体重を受けにくくなり、踵、前足部、足の外側、指の背に負荷が集中しやすくなります。
- 痛みの場所だけを揉むより、痛みが出る条件、靴、足底板、AFO、歩行距離、床、疲労、皮膚の赤みを一緒に見る方が対策を立てやすくなります。
- ビリビリ・ジンジン・焼けるような痛みは神経障害性の痛み、歩くと増える・靴で変わる・押すと痛い痛みは筋骨格系や皮膚の負担を考えます。
- 感覚低下がある場合、痛みが弱くても傷・水ぶくれ・胼胝・赤みが進むことがあります。毎日の足チェックが重要です。
- 急な腫れ、熱感、強い痛み、傷が治らない、歩けない、転倒後の痛み、足の色の変化がある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
このページで整理すること
このページは、CMTで足が痛いときに、足の変形と過負荷の関係を整理するページです。 CMTの総合ページ、凹足・ハンマートゥのフットケア、下垂足でつまずくときのページとは役割を分けています。
| ページ・テーマ | 主に見ること | このページとの違い |
|---|---|---|
| 痛みと足部変形・過負荷 | 神経痛、筋骨格系の痛み、荷重集中、靴・足底板・装具、歩行量。 | このページです。痛みの原因を分けることを中心に整理します。 |
| CMT総合ページ | CMTの症状、遺伝、検査、装具、禁忌薬、リハビリ、生活管理。 | 全体像を確認する入口です。 |
| 凹足・ハンマートゥのフットケア | 足の変形、靴の当たり、赤み、胼胝、傷、毎日の足チェック。 | 皮膚トラブルと日常の足チェックを詳しく見ます。 |
| 下垂足でつまずくとき | つまずき、足先の上がりにくさ、疲労、靴、AFO相談前の記録。 | 痛みよりも、つまずきと装具相談前の観察を中心に見ます。 |
CMTの痛みは「神経だから仕方ない」とまとめない方がよいです。神経の痛み、変形による痛み、靴との摩擦、歩き方の代償を分けることで、見直せる条件が見つかりやすくなります。
CMTで痛みが起こりやすい理由
CMTは末梢神経に関わる病気で、足先・足首・下腿の筋力低下、筋萎縮、感覚低下が起こりやすくなります。 その結果、足を持ち上げる力、足首を支える力、足裏で地面を感じる力、指で踏ん張る力が弱くなり、歩き方が変わります。
痛みは、その変化の結果として起こることがあります。 たとえば、足首が上がりにくいと、つま先を引っかけないように膝を高く上げたり、足を外に回したりします。 足首が外側へぐらつきやすいと、足の外側、腓骨筋腱、膝、股関節、腰に余分な負担がかかります。
感覚低下、しびれ、ビリビリ感、筋力低下、筋萎縮、足首の不安定さが起こりやすくなります。
凹足、内反、ハンマートゥ、下垂足、アキレス腱の短縮、靴との当たりが痛みにつながります。
CMTの痛みは、「神経が痛む」場合と、「神経障害の結果として足の形や歩き方が変わり、関節・腱・皮膚に負担がかかる」場合が重なります。
痛みを4つに分ける
痛みの対策を考えるには、まず痛みの性質を分けます。 同じ「足が痛い」でも、夜にジンジンする痛みと、歩くと足裏の一点が痛くなる痛みでは、見る場所が違います。
| 痛みの種類 | 感じ方 | 見直したいこと |
|---|---|---|
| 神経障害性の痛み | ビリビリ、ジンジン、焼ける、刺すような痛み。安静時や夜間に気になることがあります。 | 主治医への相談、薬の調整、睡眠、冷え、足の保護、感覚低下の確認。 |
| 筋骨格系の痛み | 歩くと痛い、立つと痛い、押すと痛い、休むと軽くなる。関節・腱・筋肉の負担が関わります。 | 靴、足底板、AFO、歩行量、足首のぐらつき、足底圧、ストレッチ。 |
| 皮膚・圧迫による痛み | 靴に当たる、タコの周囲が痛い、指の背が擦れる、赤くなる、水ぶくれができる。 | 靴の幅・高さ、トゥボックス、縫い目、インソール、靴下、足チェック。 |
| 疲労・過負荷による痛み | 夕方に悪化する、長距離後に足首やふくらはぎが張る、翌日まで疲労が残る。 | 歩く距離、休憩、床環境、移動手段、通勤・通学・買い物の負担。 |
痛みの種類は一つに決めきれないこともあります。神経の痛みと、変形による過負荷が同時に起きている場合は、薬だけ、靴だけ、マッサージだけでは足りないことがあります。
足部変形と荷重の偏り
CMTでは、筋力低下の起こり方が筋肉ごとに異なるため、足の筋バランスが崩れやすくなります。 その結果、凹足、内反、ハンマートゥ、下垂足、足首の硬さが組み合わさり、足裏の使い方が変わります。
凹足では、土踏まずが高くなり、足裏全体で体重を受けにくくなります。 内反が加わると、足の外側に体重が乗りやすくなります。 ハンマートゥがあると、指の背が靴に当たりやすくなり、指先や中足骨頭の周囲に痛みや胼胝が出やすくなります。
| 変形・状態 | 起こりやすい負担 | 見たいサイン |
|---|---|---|
| 凹足 | 踵と前足部に圧力が集中し、衝撃を吸収しにくくなります。 | 足裏のタコ、前足部痛、踵痛、靴底の偏った減り。 |
| 内反・外側荷重 | 足の外側に体重が乗り、捻挫、外側の痛み、足首の不安定さにつながります。 | 靴底外側の減り、足首をひねる、外くるぶし周囲の痛み。 |
| ハンマートゥ・クロウトゥ | 指の背が靴に当たり、指先や関節に圧迫が起こります。 | 指の赤み、水ぶくれ、爪の変形、靴の当たり。 |
| 下垂足 | つま先が引っかかりやすく、膝を高く上げる代償や足を外へ回す歩き方が出ます。 | つまずき、足音、疲労時の悪化、段差での不安。 |
| アキレス腱・足首の硬さ | 足首の動きが制限され、前足部や膝に負担が移ります。 | しゃがみにくい、坂道でつらい、足首が上がりにくい。 |
足部変形がある場合、痛い場所だけを揉んでも、歩くたびに同じ場所へ負荷が戻ることがあります。痛い場所と同時に、足全体の接地、靴、足底板、足首の安定性を見ます。
過負荷が集中しやすい場所
CMTの足部変形では、負担が集まりやすい場所がある程度決まっています。 痛みの場所は、靴・足底板・装具の見直しや、受診時の説明に役立つ情報です。
| 痛み・負担が出やすい場所 | 起こりやすいこと | 見直したいこと |
|---|---|---|
| 指の付け根の裏 | 前足部へ荷重が集中し、胼胝、歩行時痛、靴の中での痛みが出ます。 | 足底板、前足部の免圧、靴のクッション、歩行量。 |
| 踵 | 凹足で接地面が狭くなり、踵に衝撃が集中します。 | 踵のホールド、クッション、足底板、靴底の安定性。 |
| 足の外側 | 内反・外側荷重で第5中足骨周辺や外くるぶし周囲が痛みやすくなります。 | 踵の傾き、AFO、足底板、靴底の外側減り、捻挫歴。 |
| 指の背 | ハンマートゥで靴に当たり、赤み、水ぶくれ、傷、爪のトラブルが起きます。 | トゥボックスの高さ、靴の縫い目、靴下、爪、皮膚チェック。 |
| 足底筋膜・土踏まず周囲 | アーチが高い状態で足底の組織に張力がかかり、足裏の張りや痛みにつながります。 | 足底板、ストレッチ、歩く距離、朝の一歩目の痛み。 |
| ふくらはぎ・すね | 足首を支えるために過剰に働き、張りや疲労が出ます。 | 歩行距離、AFO、足首の硬さ、下垂足、休憩の入れ方。 |
| 膝・股関節・腰 | 足元の不安定さを補うため、上の関節に代償が起きます。 | 歩き方、左右差、靴、足底板、歩行補助具、通勤・通学負担。 |
痛い場所を「点」で見るのではなく、歩くたびにどこへ体重が乗っているかを見ます。胼胝や靴底の減り方は、荷重の偏りを知る手がかりになります。
痛みを感じにくい場合の皮膚トラブル
CMTでは感覚低下があるため、足に傷ができても気づきにくいことがあります。 痛みが強い人もいれば、逆に痛みを感じにくいために、赤み、胼胝、水ぶくれ、傷が進んでから気づく人もいます。
「痛くないから大丈夫」とは限りません。 特に、足部変形があり、靴の一部に当たりがある場合は、毎日短時間でも足裏・指の背・爪・踵・外側を確認することが大切です。
| 見たいサイン | 意味 | 対応の目安 |
|---|---|---|
| 赤み | 靴や装具が当たっている、圧が集中している可能性があります。 | 赤みが消えるまでの時間、同じ場所に繰り返すかを確認します。 |
| 胼胝・魚の目 | 繰り返し圧がかかっているサインです。 | 自己処理で深く削らず、必要に応じて医療者へ相談します。 |
| 水ぶくれ | 摩擦や圧迫が強いサインです。 | 靴・靴下・装具の当たりを見直します。 |
| 傷・ただれ | 感染や治りにくさにつながることがあります。 | 早めに医療機関へ相談します。 |
| 爪の変形・巻き爪 | 靴の圧迫、指の変形、歩き方の影響が考えられます。 | 痛みや赤み、膿がある場合は相談します。 |
感覚が鈍い場合、皮膚トラブルは「痛み」より先に、赤み・タコ・靴下の汚れ・爪の変化として出ることがあります。痛みの有無だけで判断しないでください。
靴・足底板・装具で見ること
痛みの背景に足部変形と荷重の偏りがある場合、靴、足底板、AFOの見直しは重要です。 ただし、どれが必要かは、痛みの場所、変形の柔らかさ、足首の安定性、下垂足、皮膚状態、生活場面によって変わります。
| 見直すもの | 見るポイント | 相談先 |
|---|---|---|
| 靴 | 踵が安定するか、指先に余裕があるか、甲が当たらないか、靴底が柔らかすぎないか。 | 義肢装具士、理学療法士、整形外科、靴に詳しい専門家。 |
| 足底板 | 前足部・踵・外側の圧を減らせるか、土踏まずを無理なく支えられるか、皮膚が赤くならないか。 | 義肢装具士、装具外来、整形外科、リハビリ科。 |
| AFO | つま先の引っかかり、足首の横揺れ、疲労、転倒、長距離歩行をどう支えるか。 | 主治医、リハビリ科、理学療法士、義肢装具士。 |
| 靴下 | 縫い目、厚み、滑り、汗、圧迫、皮膚との摩擦を確認します。 | 足部ケア担当者、義肢装具士、看護師。 |
| 歩行補助具 | 杖、手すり、移動距離の調整で足への負担を減らせるか。 | 理学療法士、作業療法士、ケアマネジャー。 |
靴選びで見たい条件
- 踵をしっかり支える硬めのヒールカウンターがある。
- 指先を圧迫しない幅と高さがある。
- 足底板やAFOを入れても甲や指が強く当たらない。
- 靴底が柔らかすぎず、足首が横に倒れにくい。
- 片足だけでなく、左右差と靴底の減り方を確認する。
- 新しい靴は短時間から試し、赤みや水ぶくれが出ないか確認する。
足底板やAFOは、作って終わりではありません。痛み、赤み、靴との相性、疲労、歩行距離の変化を見ながら、調整を重ねるものです。
歩く量と痛みの関係
CMTでは、同じ靴・同じ足でも、歩く距離、床、坂道、階段、荷物、気温、疲労で痛みが変わります。 「痛くても歩いた方がよい」と単純に考えると、代償歩行や皮膚トラブルを増やすことがあります。
| 痛みの出方 | 考えたいこと | 見直しの方向 |
|---|---|---|
| 長距離の後半で足裏が痛い | 前足部・踵・外側への圧集中、疲労による歩き方の崩れ。 | 休憩、靴、足底板、歩行距離、移動手段。 |
| 夕方に足首やふくらはぎが張る | 足首を支える筋肉の過負荷、下垂足、横揺れ。 | AFO、歩行量、休憩、ストレッチ、靴の安定性。 |
| 階段・坂道で痛い | 足首の可動域、膝・股関節の代償、前足部荷重。 | 手すり、移動ルート、足首の硬さ、装具相談。 |
| 新しい靴で赤みや痛みが出る | トゥボックス、甲、踵、縫い目、足底板との相性。 | 短時間試用、赤みチェック、調整、靴の変更。 |
| 翌日まで痛みや疲労が残る | その日の活動量が今の足に対して多すぎる可能性。 | 活動量の上限、休憩、移動補助、予定の組み方。 |
目標は「痛みを我慢して歩く」ことではなく、「痛みや皮膚トラブルを増やさず、必要な距離を安全に歩ける条件を作る」ことです。
医療機関で相談したいこと
CMTの痛みは、神経内科だけで完結しないことがあります。 神経内科、整形外科、リハビリ科、義肢装具士、理学療法士、皮膚科、フットケア担当者が関わることで、痛みの原因を分けやすくなります。
| 相談したいこと | 確認する内容 | 相談先の例 |
|---|---|---|
| 痛みの種類 | 神経障害性か、筋骨格系か、皮膚・靴の圧迫か。 | 主治医、神経内科、リハビリ科。 |
| 足部変形 | 凹足、内反、ハンマートゥ、足首の硬さ、変形の柔らかさ。 | 整形外科、装具外来、リハビリ科。 |
| 靴・足底板 | 足裏の圧、靴の当たり、タコ、赤み、歩行距離。 | 義肢装具士、理学療法士、整形外科。 |
| AFO | 下垂足、足首の横揺れ、転倒、疲労、長距離歩行。 | 主治医、リハビリ科、義肢装具士。 |
| 皮膚トラブル | 赤み、傷、胼胝、水ぶくれ、爪、感染の有無。 | 皮膚科、フットケア、看護師、主治医。 |
| 活動量 | 通勤・通学・買い物・家事・旅行で痛みが増える場面。 | 理学療法士、作業療法士、学校・職場の支援者。 |
「痛いです」だけでは原因が分かりにくくなります。痛い場所、痛む時間、靴、歩いた距離、赤み、タコ、休むと楽かをセットで伝えると相談が進みやすくなります。
早めに相談したいサイン
次のような変化がある場合は、CMTのいつもの痛みとして様子を見るより、早めに医療機関へ相談してください。 特に感覚低下がある場合、傷や感染に気づきにくいことがあります。
- 足の傷、水ぶくれ、ただれ、出血、膿、悪臭がある。
- 赤み、腫れ、熱感が強い、または広がっている。
- 急に歩けない、転倒後から痛みが強い、骨折が心配な痛みがある。
- 足の色が紫・白っぽい、冷たい、脈が分かりにくいなど血流が心配な変化がある。
- 短期間で足の変形が進んだ、装具や靴が急に合わなくなった。
- 夜も眠れない痛み、発熱を伴う痛み、全身状態の悪化がある。
- 新しい薬や治療の後に、しびれ・痛み・筋力低下が強くなった。
感覚が鈍い場合、痛みが弱くても皮膚トラブルが進んでいることがあります。傷や赤みがある場合は、自己処置だけで長く様子を見ないでください。
痛みの記録メモ
痛みは診察室で再現しないことがあります。 受診や装具相談の前に、痛みの場所・条件・靴・歩行量・皮膚の状態をまとめておくと、原因を分けやすくなります。
【CMT 足の痛み相談メモ】 記入日: 相談者:本人 / 家族 診断名・型(分かれば): 現在使っている靴: 足底板:なし / あり AFO:なし / あり 杖・歩行補助具:なし / あり 1. 痛い場所 右 / 左 / 両方 足裏:踵 / 土踏まず / 指の付け根 / 足の外側 / 足の内側 指:親指 / 小指 / 指の背 / 爪 足首:外側 / 内側 / 前側 / 後ろ側 下腿:すね / ふくらはぎ 膝・股関節・腰: 2. 痛みの性質 ビリビリ / ジンジン / 焼ける / 刺すような痛み ズキズキ / 重い / 張る / 押すと痛い 靴に当たる / タコが痛い / 皮膚が痛い こむら返り / けいれん / 疲労感 3. 痛みが出る条件 歩き始め: 長距離: 夕方: 階段: 坂道: 立ちっぱなし: 靴を変えた時: AFO使用時: 休むと楽:はい / いいえ 夜間・安静時にも痛い:はい / いいえ 4. 皮膚の状態 赤み:なし / あり 水ぶくれ:なし / あり 傷:なし / あり 胼胝・魚の目:なし / あり 爪の痛み・巻き爪:なし / あり 写真を撮った:なし / あり 5. 歩行・転倒 つまずき: 捻挫: 転倒: 歩ける距離: 翌日の疲労: 靴底の減り方: 6. 医療者に聞きたいこと ・痛みは神経障害性、筋骨格系、皮膚・靴の圧迫のどれが中心ですか。 ・靴、足底板、AFOの調整が必要ですか。 ・足部変形や足首の硬さは痛みに関係していますか。 ・歩く量や休憩の入れ方はどう調整すればよいですか。 ・皮膚科やフットケア、整形外科、装具外来への相談は必要ですか。
よくある質問
CMTの痛みは神経の痛みだけですか?
神経障害性の痛みもありますが、それだけではありません。凹足、内反、ハンマートゥ、下垂足、足首のぐらつき、靴との摩擦、胼胝、歩行の代償による筋骨格系の痛みも起こります。痛みの性質と出る条件を分けることが大切です。
足裏のタコが痛い場合、何を見直すべきですか?
タコは、その場所に繰り返し圧がかかっているサインです。足底板、靴の幅・クッション、前足部の免圧、歩行距離、靴底の減り方を確認してください。感覚低下がある場合は、自己処理で深く削らず、医療者へ相談する方が安全です。
インソールだけで痛みは良くなりますか?
足底板で圧が分散され、痛みが軽くなることはあります。ただし、足首の横揺れ、下垂足、強い内反、皮膚トラブル、靴との相性がある場合は、AFOや靴の調整も必要になることがあります。
AFOを使うと筋力が落ちませんか?
AFOは筋肉を鍛える道具ではなく、つまずき、転倒、足首の不安定さ、疲労、代償歩行を減らすために検討されます。必要性は、筋力、足首の安定性、歩行距離、生活場面で変わります。自己判断で避け続けるより、専門家と目的を決めて検討してください。
痛みがあっても歩いた方がよいですか?
痛みを我慢して歩き続けると、代償歩行や皮膚トラブルが増えることがあります。歩くこと自体を避けるのではなく、痛みが増えない条件、休憩、靴、足底板、AFO、移動手段を調整して、必要な活動を保つ考え方が大切です。
マッサージで痛みは解消しますか?
筋肉の張りが一時的に楽になることはあります。ただし、足部変形や荷重の偏りが残る場合、歩くたびに同じ場所へ負担が戻ります。靴、足底板、装具、歩行量、皮膚チェックも合わせて考えてください。
手術は必要ですか?
手術が必要かどうかは、変形の程度、柔軟性、痛み、皮膚トラブル、歩行、年齢、装具での対応可能性などで変わります。強い痛み、装具や靴で対応しにくい変形、繰り返す皮膚トラブルがある場合は、CMTや足部変形に詳しい整形外科で相談してください。
痛みが弱いなら様子を見てよいですか?
感覚低下がある場合、痛みが弱くても赤み、傷、水ぶくれ、胼胝が進むことがあります。痛みの強さだけでなく、皮膚の変化、靴の当たり、歩き方、転倒を確認してください。
参考文献
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CMTの痛みは、神経障害性の痛み、足部変形による過負荷、靴や装具との摩擦、皮膚トラブル、歩行量が重なって起こることがあります。痛みが強い場合や傷・赤みがある場合は、主治医や専門職に相談してください。
まとめ
CMTの痛みは、神経の痛みだけでなく、足部変形と荷重の偏りによる痛みが大きく関わることがあります。 凹足、内反、ハンマートゥ、下垂足、足首の不安定さが重なると、足裏・指・足首・膝・腰に負担が広がります。
痛みを減らすためには、痛い場所だけを見るのではなく、どの靴で、どの距離で、どの場所に、どんな痛みが出るかを確認することが大切です。 靴、足底板、AFO、歩行量、皮膚チェックを組み合わせて、負担を分散できる条件を探します。
痛みは我慢するものではありません。 早めに原因を分け、足元の環境を整えることで、転倒、皮膚トラブル、代償歩行、活動量低下を防ぎやすくなります。
免責事項
- 本ページは一般的な情報提供を目的としたもので、個別の診断、装具処方、治療方針を決めるものではありません。
- CMTの痛みの原因は、病型、進行度、足部変形、感覚低下、皮膚状態、靴、装具、歩行量によって異なります。
- 足の傷、赤み、腫れ、熱感、水ぶくれ、膿、強い痛み、急な変形、転倒後の痛みがある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
- 足底板、AFO、靴の調整は、主治医、整形外科、リハビリ科、理学療法士、義肢装具士などと相談して進めてください。
- 痛みを我慢して歩き続けたり、自己判断で過度な運動や自己処置を続けたりしないでください。

