栄養・健康・ダイエットにおすすめの間食(おやつ)は?

2023年12月26日

栄養・健康・ダイエットの観点でおすすめの間食(おやつ)は?


今回はおすすめの間食(おやつ)に関しての情報をお伝えいたします。

 

結論は

  • フルーツ(バナナ、りんご)
  • ドライフルーツ(レーズン)
  • ナッツ(クルミ)

 

がおすすめという内容になります。

「なぜいいのか?」ということに関して以下でお伝えいたします。

 

バナナがいい理由


バナナがいい理由としましては

  • 安い
  • 集中力アップ
  • 食物繊維、オリゴ糖など腸内環境を整える(⇒結果として免疫力UP、美肌、アレルギー抑制等)
  • カリウムを豊富に含み塩分排出を助ける
  • 脂肪燃焼作用

があげられます。

順を追って、詳しく説明していきます。

 

安い

安さ、これはバナナを通過の比較的安い国であるフィリピンやエクアドルから輸入している割合が高いからです。ちなみに輸入している国の一覧はこちらです。

国名 平成29年
台湾 1,053,584
ベトナム 1,860,472
タイ 2,050,448
フィリピン 790,655,415
インドネシア 2,638,363
メキシコ 20,236,091
グァテマラ 9,853,136
コスタリカ 3,536,656
コロンビア 2,242,189
エクアドル 147,071,890
ペルー 4,428,616
オーストラリア 82,212
合計(kg) 985,709,072

※バナナ(プランテインを含むものとし、生鮮のもの)-財務省貿易統計 輸入統計品目表より-

以外にもグアテマラやペルーなどからも輸入していることがわかります。いずれも物価は日本よりもはるかに安い国々です。

 

集中力UP

バナナのほかにいい点としましてエネルギー供給時間が長いということと、脳によいアミノ酸トリプトファンがあることがあげられます。

エネルギー供給時間が長い理由としては3種類の糖質を持っており、一気に血糖値を上げてエネルギーをつかうのではなく、じっくりと長時間渡り供給することができるため、脳に身体に絶えずエネルギーを供給することができ、スポーツでのパフォーマンス向上や勉強での集中力がUPできると言われています。

またバナナに多く含まれるアミノ酸の一種であるトリプトファンなどの栄養素から合成されるセロトニンには脳の働きを活性化し、集中力を高める働きがあるとも言われており、集中力をあげるのに最適な食べ物であると言えます。

 

食物繊維、オリゴ糖など腸内環境を整える(⇒結果として免疫力UP、美肌、アレルギー抑制等)

バナナには豊富な食物繊維とオリゴ糖が含まれており、腸内環境を改善します。食物繊維が腸内の不要なものを掃除し、オリゴ糖が腸内細菌の善玉菌のえさとなり、腸内環境を改善することができます。

食物繊維は「水溶性」と「不溶性」の2種あります。バナナは水溶性と不溶性、両方の食物繊維をバランス良く含んでいて、結果としてコレステロール値や血糖値を安定させる効果があるとされています。

また、マウスでの研究にはなりますがバナナジュースで免疫増強剤よりも免疫を向上できたというデータもあります。

バナナジュースに免疫力を高める可能性

1999年に行われた日本癌学会総会では、帝京大学薬学部の山崎正利教授(現在は名誉教授)が、マウスを使って果物ジュースの免疫活性度を調べた実験結果について発表しました。
この実験では、バナナ、ブドウ、パイナップルなどの身近な果物のジュースをマウスの静脈内に注射し、血中のTNF量がどう変化するかが調べられました。TNFはマクロファージから産生されるサイトカインの一種で、腫瘍細胞を壊死させる作用を持つことから、血中TNF値は免疫システム活性化の指標として使われます。
この実験の結果から、バナナは他の果物に比べてTNFの生産量を増やす効果が強く、がん治療などで使用される免疫増強剤に匹敵する効果がみられることがわかりました。

カリウムを豊富に含み塩分排出を助ける

バナナは果物の中でもカリウムを豊富に含む果物です。

カリウムは高血圧の原因となる塩分(ナトリウム)を尿として体外へ排出させる作用があります。またカリウムはカルシウムの排出を抑えることで骨密度を増加させることもできるともいわれています。

また別途細胞の話でお伝えしましたが、カリウムとナトリウムのバランスは神経の伝達や筋肉の動きとも深い関係がありとても重要です。この二つのミネラルが不足することで神経伝達がうまく行われなくなり、からだに不調(心臓などの器官(臓器)機能低下、不整脈やだるさなど)の誘因となることがあります。

バナナ1本(100g)で、カリウムは360mg、カルシウムは6mgを補給することができます。

 

脂肪燃焼作用

バナナには脂肪燃焼を促進するビタミンB群が豊富に含まれています。

ビタミンB1、B2、ナイアシン(B3)、B6、葉酸などがバランス良く含まれています。

ビタミンB類は糖質や脂質・タンパク質をエネルギー化するのに不可欠な栄養素です。

不足すると食事でとった糖質や脂質がエネルギーとして消費されないまま体脂肪として蓄積されやすくなるため、太りやすい体質になってしまいます。

バナナに含まれる必須アミノ酸のメチオニンやリジンはビタミンB6やC、ナイアシン(B3)、鉄と共に働き、カルニチンという脂肪燃焼を促進する成分を合成します。

また、バナナにはビタミンEも含まれています。ビタミンEは免疫向上やエネルギー代謝を促進するコエンザイムQ10が体内で合成するのを助けます。

 

 

リンゴがいい理由


リンゴがいい理由としましては

  • カリウムを豊富に含み塩分排出を助ける
  • リンゴポリフェノールによる様々な健康効果
  • その他健康効果

などがあげられます。

 

カリウムを豊富に含み塩分排出を助ける

こちらは上記のバナナのカリウムの欄を参照してください

 

脂肪燃焼作用

脂肪を燃焼させるのみ必要なビタミンB群(ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン(ビタミンB3))が含まれており、食べることで脂肪が燃焼しやすくなります。

 

リンゴポリフェノールによる健康効果

リンゴポリフェノール、ペクチン、ビタミンCなどの作用により、肺がんのリスクが58%低減することが判明しました。(フィンランドで25年研究された結果)

他にもマウスによる実験ではありますが、皮膚がん、乳がんなどにもよいという研究もされている優れた成分です。

他にもリンゴポリフェノールは以下のような作用もあるとされています。

  • 口臭の主成分と言われるメチルメルカプタンを抑制
  • アトピー性皮膚炎などのアレルギー症状の原因となる、ヒスタミン等を抑制
  • 体内で発生する活性酸素抑制しガン予防
  • 小腸で酸化コレステロールの吸収を抑制する。また高血圧を予防
  • 虫歯菌の働きを阻害し、エナメル質を守る
  • 体内で発生するメラニンを抑制
  • リノール酸の酸化防止や天然色素の劣化退色防止

 

その他健康効果

その他健康効果として、リンゴポリフェノールやクエン酸、ペクチン、食物繊維、ビタミン群により

  • 高血圧予防
  • コレステロール改善
  • 抗アレルギー作用
  • ストレス緩和
  • メラニン生成抑制作用
  • アルツハイマー予防
  • 疲労回復
  • 整腸作用

などがあります。

昔から「リンゴが赤くなると医者が青くなる」という所以がわかる効果が目白押しな果物がリンゴです。

 

ドライフルーツ(レーズン)


続いてはおすすめのドライフルーツであるレーズンに関してです。

レーズンがなぜいいかというと以下の効果があるためです。

  • ポリフェノールによる抗酸化作用でアンチエイジング効果
  • 鉄分・カルシウム・マグネシウムが豊富
  • 食物繊維で便秘解消・腸内環境を改善
  • 酒石酸で疲労回復・免疫UP
  • 良質なブドウ糖で脳の機能をサポート
  • コレステロールゼロで安心

 

ポリフェノールによる抗酸化作用

ブドウですのでワインなどにも含まれているポリフェノールを含有しています。ポリフェノールは高い抗酸化作用を持っているのでアンチエイジングやガンの予防効果があります。

 

鉄分・カルシウム・マグネシウムが豊富

鉄分が多いイメージのあるプルーン。

レーズンは実はその2倍の鉄分が含まれており、とても栄養が豊富です。

鉄分が豊富なだけでなく、イライラや骨の成長に大切なカルシウムとマグネシウムも含んでおり、とても優秀な栄養源となります。

鉄分が不足しがちな女性には最適なおやつとなります。また、さらに女性に嬉しい効果としてアルギニンを含んでいるため、成長ホルモンの分泌も促され、バストアップも期待できます。

 

食物繊維で便秘解消・腸内環境を改善

レーズンは豊富な食物繊維を含んでいるため、便秘や腸内環境の改善に最適。腸内環境を整えることで免疫力も改善できます。

 

酒石酸で疲労回復・免疫UP

酒石酸というと化学を専攻している人以外は耳なじみがないかと思いますが、酢酸やクエン酸と同じカルボン酸です。酸っぱい、疲労回復を促すことのできる酸です。こちらも疲労が回復することで免疫力の向上が期待できます。

 

良質なブドウ糖で脳の機能をサポート

脳の栄養となるブドウ糖が含まれており、摂取することで短時間ですぐに脳へのエネルギーをチャージできます。仕事の合間のスナック(おやつ)としては最適です。

 

コレステロールゼロで安心

ダイエットでコレステロールを気にしているに安心です。

 

 

ナッツ(クルミ)がおやつにいい理由


最後にナッツのクルミがいい理由です。

アーモンドでなく、ピーナッツでもなく、クルミがいい理由。それは下記のような栄養が含まれているからです。

  • オメガ3(魚油と同じ成分)
  • たんぱく質
  • 食物繊維
  • ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンK
  • 葉酸
  • カルシウム
  • 鉄分
  • マグネシウム
  • リン
  • カリウム
  • 亜鉛

上記の栄養素が含まれているため、

  • 高い抗酸化作用によるアンチエイジング効果
  • オメガ3(必須脂肪酸)が含まれることで脂肪燃焼を促進
  • オメガ3(必須脂肪酸)が含まれることで高血圧、脳梗塞、心筋梗塞を予防
  • ミネラルと食物繊維で腸内環境を改善
  • 亜鉛が含まれることで免疫と細胞の機能改善
  • 豊富なビタミン・ミネラルで肌、爪の再生を促進

オメガ3に関しては詳しくはこちらも参照ください「Omega-3(EPA/DHA)

ここまで栄養価の高い食べ物はなかなかありません。

 

またクルミには「生クルミ」と「素焼きクルミ」の2種類があります。

「素焼きクルミ」は香ばしく好きな方も多いかと思いますが、オメガ3の脂肪酸つまり、オイルは酸化してしまい、酸化したオイルはあまり健康にいいものではないので、「生クルミ」を食べることをおすすめします。

また食塩のついているナッツも多いですが、塩分の摂りすぎは腎臓や高血圧の方にはによくないので、「食塩のついていない生くるみ」をおすすめします。

 

最後に


おやつの選択肢は「これしか摂ってはいけません」というものではありません。

いつもついつい食べてしまっているケーキやスナック菓子

これらを1/3や半分、バナナ・リンゴ・レーズン・クルミなどに置き換えるところから始めてみませんか?

例えばいつも小さなスナックを1袋食べていたのを、

「スナック半分とバナナ」

ケーキを一個食べていたのを

「ケーキ半分とリンゴ半分」

週に5日スナック菓子を食べていたのを

「週に3日スナック菓子、週に2日バナナとチョコレートやリンゴとくるみ」

など少しずつの置き換えで身体へは大きく影響していきます。

 

おやつというのは貴重な栄養補充の手段です。

 

うまく活用することで、

・脂肪燃焼がしやすく

・風邪が引きにくく

・肌がきれいになり

また

・仕事のパフォーマンスも大きく向上

などメリットは想像以上に大きいです。

 

ぜひぜひ今日から始めてみましょう!