障害福祉サービス|申請から利用開始まで|居宅介護・重度訪問介護・短期入所・相談支援の流れ

障害福祉サービスは「申請すればすぐ使える」ではなく、相談・計画・支給決定・事業所探しが必要です

障害福祉サービスは、障害や難病により日常生活に支援が必要な人が、居宅介護、重度訪問介護、短期入所、生活介護、計画相談支援などを利用するための制度です。神経筋疾患や進行性の病気では、入浴、排泄、食事、移動、通院、夜間、家族の介護負担が増えてから慌てて申請すると、調査・計画・支給決定・事業所探しに時間がかかることがあります。

最初に押さえること:
早く進めるには、どのサービスを使いたいかより先に、何に困っているか、どの時間帯に支援が必要か、相談支援専門員を誰に依頼するか、空きのある事業所があるかを確認します。支給決定が出ても、実際に来てくれる事業所が見つからないと利用は始まりません。

このページの役割

このページは、難病・神経筋疾患で在宅生活を続けるために、障害福祉サービスをどう確認し、どの順番で申請し、どこで止まりやすいかを整理するページです。特に、居宅介護、重度訪問介護、短期入所、生活介護、計画相談支援、障害支援区分、事業所探しを扱います。

介護保険との関係、福祉用具、レスパイト、在宅チーム、緊急時の情報整理は別ページで詳しく整理しています。このページでは、障害福祉サービスの申請から利用開始までに絞り、本人・家族が自治体や相談支援事業所に伝える内容を具体化します。

このページで整理できること 個別に確認が必要なこと 次に確認する先
障害福祉サービスの申請から利用開始までの流れ 対象可否、必要書類、支給量、決定までの期間 市区町村の障害福祉窓口
居宅介護・重度訪問介護・短期入所の違い 本人の障害支援区分、必要な支援時間、夜間対応、医療的ケア 自治体、相談支援専門員、サービス事業所
相談支援専門員とサービス等利用計画の役割 相談支援事業所の空き、担当者との相性、計画作成の時期 相談支援事業所、自治体、病院相談員
介護保険との関係で迷う場面 65歳以上、40〜64歳の特定疾病、介護保険だけで足りない支援 障害福祉窓口、介護保険窓口、ケアマネジャー

結論:申請前に「相談支援」と「事業所の空き」を同時に確認する

1. まず自治体に相談する

市区町村の障害福祉窓口で、対象になる可能性、申請先、必要書類、障害支援区分、相談支援事業所の探し方を確認します。

2. 困りごとを場面で伝える

「介護が必要」ではなく、入浴、排泄、食事、移乗、夜間、通院、家事、見守り、家族負担のどこで困っているかを具体的に伝えます。

3. 計画を誰が作るか確認する

サービス等利用計画は、支給決定や利用開始に関わります。相談支援専門員が見つからないと、ここで進みにくくなります。

4. 支給決定後の受け皿も探す

居宅介護、重度訪問介護、短期入所は、地域によって事業所の空きが限られます。申請と並行して候補を確認します。

「申請したから安心」ではありません。
障害福祉サービスは、申請、調査、計画、支給決定、事業所との契約を経て始まります。特に神経筋疾患では、夜間、長時間、医療的ケア周辺の生活支援、家族の限界が関係しやすいため、申請と同時に事業所の候補も探します。

障害者手帳がなくても対象になる場合があります

障害福祉サービスは、身体障害者手帳がある人だけの制度ではありません。障害者総合支援法の対象疾病に該当する難病等では、障害者手帳を持っていない場合でも、必要と認められた支援を受けられる場合があります。

確認すること 見る内容 相談先
対象疾病に該当するか 障害者総合支援法の対象疾病一覧に入っているか 自治体の障害福祉窓口、主治医
証明書類 診断書、指定難病受給者証、登録者証、医療機関の資料など 自治体、主治医、医療機関の文書窓口
生活上の支援必要性 病名だけでなく、入浴、排泄、移動、食事、夜間、家族負担の状況 自治体、相談支援専門員、認定調査
手帳申請との関係 身体障害者手帳も申請した方がよいか、交付までの期間 自治体、主治医、身体障害者福祉法15条指定医
病名だけで自己判断しないでください。
対象疾病名、制度上の病名、診断書に書かれる名称が一致しないことがあります。対象になるか迷う場合は、病名、診断書、指定難病受給者証などを手元に置いて自治体へ確認します。

身体障害者手帳も確認する場合は、身体障害者手帳の申請から交付までを確認してください。

障害福祉サービスでできること

障害福祉サービスには多くの種類があります。このページでは、在宅生活や家族介護で相談されやすいサービスを中心に整理します。

サービス 主な内容 神経筋疾患で相談しやすい場面 注意点
居宅介護 居宅での入浴、排泄、食事等の身体介護、調理・洗濯・掃除等の家事援助、生活上の相談など 入浴が危ない、トイレ介助が必要、家事が難しい、通院や外出前後の支援が必要 本人の生活に必要な支援として整理します。家族全体の家事代行とは分けて考えます。
重度訪問介護 常時介護を必要とする重度の障害がある人に、居宅での介護、外出時の支援、見守りなどを総合的に行うサービス 長時間の見守り、夜間対応、移乗・排泄・食事・呼吸機器周辺の生活支援、家族だけで支えにくい状態 障害支援区分や状態要件、自治体運用、事業所の供給体制で利用可否や時間数が変わります。
短期入所 介護者の病気・休息・用事などにより、施設等に短期間入所して入浴、排泄、食事などの支援を受けるサービス 家族の休息、介護者の急病、冠婚葬祭、退院後の一時的な調整、緊急時の受け皿 契約・面談・空き・医療的ケア対応・持ち物確認が必要です。緊急時に初めて探すと間に合わないことがあります。
計画相談支援 サービス等利用計画の作成、利用開始後の見直し、関係機関との調整 どのサービスを使えばよいか分からない、家族だけで調整できない、複数制度を組み合わせたい 相談支援事業所が混み合い、受け入れに時間がかかる地域があります。
生活介護 日中活動、食事・排泄等の介護、創作活動、生産活動の機会など 日中の居場所、家族の介護負担軽減、外出・活動機会の確保 通所負担、送迎、医療的ケア、疲労、呼吸・嚥下への配慮を確認します。
自立訓練・機能訓練 身体機能や生活能力の維持・向上のための訓練、生活上の相談や助言 退院後の生活再開、移動・家事・社会参加の練習、補助具の使い方 進行性疾患では、過負荷ではなく生活維持・安全・疲労管理の視点で確認します。
補装具・日常生活用具 車いす、意思伝達装置、装具、吸引器、特殊寝台などが関係する場合があります 移動、姿勢、意思疎通、呼吸、排痰、在宅生活の安全確保 介護保険、障害福祉、自治体独自制度、自費購入で扱いが分かれます。
移動に関する支援 自治体や制度により、移動支援、同行援護、通院等介助などが関係する場合があります 通院、外出、学校・仕事、役所手続き、買い物など 介護保険、障害福祉、自治体独自制度で扱いが分かれるため窓口確認が必要です。
サービス名から選ぶより、困っている場面から相談してください。
「重度訪問介護を使いたい」と言うだけではなく、「夜間に何回介助が必要」「トイレ・移乗で一人介助が危ない」「家族が眠れない」「通院後に介助者が倒れそう」など、生活の場面で伝える方が支援内容に落とし込みやすくなります。

申請から利用開始までの流れ

自治体によって細部は変わりますが、基本的には相談、申請、調査、計画、支給決定、事業所契約、利用開始という流れで進みます。

順番 やること 進みにくい点 先に準備すること
1 市区町村の障害福祉窓口へ相談 担当課が分からない、介護保険との関係で迷う 病名、年齢、障害状態、困りごと、急ぎ度をメモして電話する
2 利用したいサービスを申請 どのサービスを申請すればよいか分からない 入浴、排泄、食事、移動、夜間、家事、通院など場面別に整理する
3 障害支援区分の認定調査・医師意見書など 普段の困りごとが調査で伝わらない できる日とできない日、介助時間、夜間回数、転倒歴を記録する
4 サービス等利用計画案の作成 相談支援事業所が見つからない、計画作成が遅れる 自治体に相談支援事業所の候補を聞き、早めに連絡する
5 支給決定・受給者証の交付 支給量が希望と違う、使える事業所がない 支給決定内容、時間数、利用できるサービス、負担上限を確認する
6 事業所と契約 空きがない、医療的ケアや夜間対応が難しい 複数候補を探し、訪問看護・主治医との連携も確認する
7 利用開始・モニタリング 実際の生活に合わない、時間帯が足りない 開始後の困りごとを記録し、相談支援専門員と見直す
支給決定が出ても、すぐ利用開始できるとは限りません。
事業所の人員、空き時間、夜間対応、医療的ケア、移動距離、地域資源によって開始時期が変わります。申請と同時に、相談支援専門員や自治体へ「受け入れ可能な事業所候補」を確認してください。

相談支援専門員に早めにつながる

障害福祉サービスでは、サービス等利用計画が必要になる場面があります。相談支援専門員は、本人の希望、生活上の困りごと、必要なサービス、事業所との調整を整理する役割を担います。

確認すること なぜ必要か 聞き方
相談支援事業所の候補 受け入れ枠が少ない地域では、計画作成まで時間がかかるため 「相談支援事業所の候補リストはありますか」
神経筋疾患・医療的ケアへの理解 呼吸、嚥下、夜間、家族負担を踏まえた計画が必要になるため 「呼吸機器や訪問看護との連携があるケースの経験はありますか」
計画作成までの期間 申請や支給決定の時期に影響するため 「初回面談から計画案作成まで、どのくらいかかりますか」
事業所探しの支援 支給決定後に事業所が見つからないことを防ぐため 「居宅介護・重度訪問介護・短期入所の候補探しも相談できますか」
見直しの頻度 進行性疾患では支援量や内容が変わることがあるため 「状態が変わった時、計画や支給量の見直しはどう進めますか」
相談支援が見つからない時も、自治体に相談を続けます。
「相談支援事業所が見つからないので申請できない」と止めず、自治体に候補、セルフプランの扱い、病院相談員や訪問看護からの紹介、緊急性がある場合の対応を確認します。

重度訪問介護を考えるときの見方

重度訪問介護は、長時間の支援や見守りが必要な場合に重要な選択肢になります。ただし、「重度訪問介護=誰でも長時間使える制度」ではありません。障害支援区分、状態要件、自治体運用、事業所体制、医療的ケアの有無によって実際の利用は変わります。

確認項目 見ること 相談時の伝え方
障害支援区分 区分4以上など、対象要件に関係する認定結果 「重度訪問介護の対象要件と、区分認定の流れを確認したいです」
肢体不自由・麻痺等 二肢以上の麻痺、歩行、移乗、排尿、排便などの支援状況 「移乗、排泄、歩行でどの程度支援が必要かを調査で伝えたいです」
常時介護の必要性 夜間、見守り、体位変換、排泄、呼吸機器周辺の生活支援、緊急対応 「家族が夜間に何回対応しているか、日中何時間見守りが必要かを伝えたいです」
医療的ケアとの関係 吸引、胃ろう、人工呼吸器、NPPV、訪問看護との連携 「ヘルパーでできる範囲と訪問看護で行う範囲を整理したいです」
入院中の支援 重度訪問介護を入院前から利用している場合、入院中の意思疎通支援等の扱い 「入院時に重度訪問介護をどこまで使えるか確認したいです」
事業所の供給 重度訪問介護に対応できる事業所、人員、夜間・長時間対応の可否 「現在受け入れ可能な重度訪問介護事業所の候補を教えてください」
居宅介護と重度訪問介護は、状況により相談内容が変わります。
短時間の身体介護や家事援助は居宅介護、長時間の見守りや常時介護に近い支援は重度訪問介護が検討されることがあります。ただし、併用や優先関係は自治体運用・支給決定・事業所体制によって変わるため、必ず窓口で確認します。

障害支援区分と調査で伝えること

障害支援区分は、介護給付などの利用に関係します。調査では、普段の環境で何とかできていることだけでなく、一人で生活した場合にどの支援が必要か、見守りや声かけ、夜間対応、疲労、体調変動も伝えることが重要です。

調査前に整理したいこと
  • 入浴:一人で入れるか、見守り・洗身・移乗・浴槽またぎが必要か
  • 排泄:トイレ移動、衣服操作、立ち上がり、夜間トイレ、失敗の有無
  • 食事:調理、配膳、食事介助、むせ、食事時間、疲労
  • 移動:屋内移動、屋外移動、段差、転倒、車いす・歩行器の必要性
  • 移乗:ベッド、車いす、トイレ、浴室、車への移り方
  • 夜間:体位変換、トイレ、吸引、呼吸機器、見守り、家族の睡眠不足
  • 家事:掃除、洗濯、買い物、調理、ゴミ出しがどこまでできるか
  • 通院:付き添い、移動、院内移動、待ち時間、帰宅後の疲労
  • 家族負担:誰が介助しているか、代わりがいるか、仕事や睡眠への影響
  • 体調変動:できる日とできない日、感染時、疲労時、症状悪化時の差
  • 安全性:転倒、窒息、痰詰まり、夜間の急変、家族不在時の不安
「できる」と答える時は条件も一緒に伝えてください。
「時間をかければできる」「家族が近くにいればできる」「良い日はできるが疲労時はできない」「転倒リスクがあるが無理している」は、支援の必要性に関わります。できる・できないだけでなく、時間、回数、危険、介助者の負担を伝えます。

短期入所・レスパイトは平時に準備する

短期入所は、家族介護者の病気、休息、冠婚葬祭、急用、介護疲れ、緊急時の備えとして重要です。ただし、必要になった日にすぐ使えるとは限りません。

確認項目 見ること 早めにやること
施設の空き 短期入所の受け入れ枠、緊急時対応、予約方法 候補施設を複数確認し、平時に問い合わせる
医療的ケア 吸引、胃ろう、NPPV、人工呼吸器、服薬、嚥下対応 対応可否を確認し、主治医・訪問看護と情報共有する
初回契約 面談、見学、契約、持ち物、薬、食事形態、緊急連絡先 家族が限界になる前に契約・試し利用を相談する
本人の負担 環境変化、睡眠、食事、意思疎通、呼吸・排痰、疲労 初回は短時間・短期間から試せるか確認する
送迎 家族送迎か、施設送迎か、福祉車両が必要か 車いす、呼吸機器、荷物量、移乗方法を確認する
緊急時利用 介護者の急病、災害、入院、家庭内で支えられない時の対応 緊急枠の有無、夜間連絡、医療機関との連携を確認する

家族が休む仕組みや緊急時の受け皿は、レスパイト・緊急時でも詳しく整理しています。

介護保険との関係で迷いやすい点

65歳以上、または40歳以上65歳未満で介護保険の特定疾病に該当する場合、介護保険との関係が問題になることがあります。介護保険と障害福祉サービスのどちらを使うか、併用できるか、障害福祉で補う必要があるかは、本人の状態とサービス内容、自治体運用によって変わります。

迷いやすい場面 確認すること 相談先
介護保険対象年齢になった 介護保険が優先されるサービスと、障害福祉で補える可能性があるサービス 自治体障害福祉窓口、介護保険窓口、相談支援専門員、ケアマネジャー
介護保険の訪問介護だけでは足りない 夜間、長時間、見守り、重度訪問介護、家族負担の扱い 相談支援専門員、ケアマネジャー、自治体
福祉用具・住宅改修を使いたい 介護保険で使うのか、障害福祉・自治体制度が関係するのか ケアマネジャー、相談支援専門員、福祉用具専門相談員
短期入所を使いたい 介護保険のショートステイか、障害福祉の短期入所か、医療型か 自治体、相談支援専門員、ケアマネジャー、施設
40〜64歳で特定疾病に該当するか分からない 介護保険の第2号被保険者として申請できるか、障害福祉を先に確認するか 主治医、介護保険窓口、障害福祉窓口
「どちらか一方」だけで考えないことが大切です。
神経筋疾患では、介護保険だけでは時間数や専門性が足りないことがあります。介護保険と障害福祉の関係は、障害福祉と介護保険の判断で確認してください。

神経筋疾患で特に伝えたいこと

神経筋疾患では、筋力低下だけでなく、疲労、呼吸、嚥下、転倒、体調変動、夜間対応、介助者の負担が重なります。調査や計画では、病名だけでなく生活で起こっていることを具体的に伝えます。

困りごと 伝える内容 関係しやすい支援
入浴・トイレが危ない 浴槽またぎ、立ち上がり、転倒、夜間トイレ、介助者の負担 居宅介護、福祉用具、住宅改修、訪問看護との連携
長時間ひとりにできない 転倒、呼吸、痰、体位変換、排泄、意思疎通、家族不在時の不安 重度訪問介護、見守り、短期入所、在宅チーム
呼吸・排痰が不安 咳が弱い、痰が出せない、吸引、NPPV、人工呼吸器、夜間対応 訪問看護、主治医、重度訪問介護との役割分担
むせ・食事時間が長い 食形態、むせ、食後の痰、食事介助、栄養、体重 居宅介護、ST、管理栄養士、訪問看護
体調の波が大きい 感染時、通院後、入浴後、外出後、睡眠不足後に支援量が増える 計画相談、居宅介護、重度訪問介護、訪問看護
家族が限界に近い 睡眠不足、仕事への影響、代わりの介助者がいない、緊急時不安 短期入所、レスパイト、重度訪問介護、在宅チーム

日常生活の困りごとは、日常生活ガイド、緊急時の情報整理は 緊急時・入院・手術ガイド も確認してください。

事業所探しで確認すること

障害福祉サービスでは、支給決定後に実際の支援を担う事業所と契約します。地域によっては、夜間、長時間、医療的ケア、男性介助・女性介助、土日祝対応などで候補が限られることがあります。

確認すること 聞き方 見ておきたい理由
対応できる曜日・時間帯 「平日夜間、土日、早朝に対応できますか」 家族が困っている時間帯と合わないと、支援が使いにくいため
長時間対応 「重度訪問介護で長時間の支援に対応できますか」 短時間ヘルパーだけでは夜間・見守りに対応できないことがあるため
医療的ケア周辺の生活支援 「吸引・胃ろう・呼吸器がある場合、訪問看護との役割分担はどうしていますか」 ヘルパー、訪問看護、家族の役割を事前に分けるため
移乗・入浴・トイレ介助 「車いす移乗、入浴、夜間トイレ介助に対応できますか」 転倒や介助者の腰痛を防ぐため
緊急時連絡 「発熱、転倒、呼吸苦、家族不在時の連絡手順はどうなりますか」 急変時に支援者が迷わないようにするため
担当者の固定・引き継ぎ 「担当者が変わる時の引き継ぎ方法はありますか」 介助方法や本人の意思疎通が伝わらないと危険が増えるため

利用開始後の見直し

障害福祉サービスは、一度決まったら終わりではありません。状態、家族の介護力、学校・仕事、在宅環境、呼吸・嚥下の変化に合わせて見直します。

見直しを相談したい変化
  • 夜間の介助回数が増えた
  • トイレ、入浴、移乗で転倒しそうになった
  • 家族の睡眠不足や仕事への影響が強くなった
  • 痰、吸引、NPPV、胃ろうなど医療的ケアが増えた
  • 通学・通勤・外出が難しくなった
  • 短期入所を使う必要が出てきた
  • 退院後に介助量が増えた
  • 今のヘルパー時間では生活が回らない
  • 事業所の都合で支援が減った
  • 本人の希望と支援内容が合わなくなった
見直し相談の伝え方

「支給決定後に状態が変わり、現在の支援時間では足りなくなっています。具体的には、夜間__回、移乗__回、入浴__回、家族の睡眠時間__時間という状況です。サービス等利用計画と支給量の見直しを相談したいです。」

進みにくい点と対策

進みにくいこと 起こる問題 対策
相談支援事業所が見つからない サービス等利用計画の作成が進まず、支給決定や利用開始が遅れる 自治体、病院相談員、訪問看護、地域包括支援センターに候補を聞く
調査で困りごとが軽く伝わる 支援の必要性や時間数が生活実態に合わない可能性がある 時間、回数、転倒歴、夜間対応、家族負担をメモして伝える
支給決定後に事業所がない 制度上は利用できても、実際の支援が始まらない 申請中から事業所の空き、夜間対応、医療的ケア対応を確認する
介護保険との関係で止まる どの制度を先に使うか分からず、申請が進まない 障害福祉窓口と介護保険窓口の両方に、併用・補完の可能性を確認する
短期入所を緊急時に初めて探す 空き、契約、医療的ケア、送迎、持ち物で間に合わない 平時に候補施設を確認し、見学・契約・試し利用を相談する
医療的ケアの役割分担が曖昧 ヘルパー、訪問看護、家族、主治医の役割が混乱する 訪問看護、主治医、相談支援、事業所で事前に確認する
「家族がやっているから大丈夫」と見られる 家族の睡眠不足や仕事への影響が支援量に反映されにくい 家族が何を、何回、何分、どの時間帯に担っているか記録する
本人が遠慮して困りごとを言えない 支援量が少なくなり、後から家族や本人が無理をする 本人の希望と、安全に必要な支援を分けてメモする

自治体に聞く質問テンプレート

電話では、制度名だけでなく、本人の状態と急ぎ度を伝えます。

最初の一言

「難病または神経筋疾患があり、入浴・排泄・移動・夜間・家族の介護負担で支援が必要です。障害福祉サービスの申請、相談支援、障害支援区分、居宅介護・重度訪問介護・短期入所の利用について確認したいです。」

聞くこと
  • 申請の提出先はどこですか
  • 本人の病名・状態で障害福祉サービスの対象になる可能性はありますか
  • 障害者総合支援法の対象疾病に該当するか確認できますか
  • 障害者手帳がない場合、どの書類が必要ですか
  • 障害支援区分の認定は必要ですか。調査はいつ頃になりますか
  • 医師意見書は必要ですか。誰に依頼すればよいですか
  • サービス等利用計画は必要ですか
  • 相談支援事業所の候補リストはありますか
  • 相談支援事業所が見つからない場合の対応はありますか
  • 居宅介護、重度訪問介護、短期入所のどれを相談すべき状態ですか
  • 重度訪問介護の対象要件と、必要な区分・状態要件を教えてください
  • 介護保険との関係はどう確認すればよいですか
  • 現在受け入れ可能な事業所候補はありますか
  • 夜間、長時間、医療的ケア、呼吸器、吸引、胃ろうに対応できる事業所はありますか
  • 支給決定までの目安と、利用開始までの目安はどれくらいですか
  • 急ぎの場合、暫定的な対応や優先的な相談はできますか

電話で聞く文章をさらに整理したい場合は、自治体に電話する質問テンプレートを確認してください。

相談・申請前に作るメモ

窓口・相談支援・調査で伝えるために、以下を一枚にまとめておくと話が早くなります。

障害福祉サービス相談メモ

本人情報
氏名:____ / 年齢:__歳 / 診断名:____ / 主治医:____
証明書類
身体障害者手帳:あり・なし / 指定難病受給者証:あり・なし / 診断書:あり・なし / 登録者証:あり・なし
相談したい支援
居宅介護 / 重度訪問介護 / 短期入所 / 計画相談 / 生活介護 / 移動支援 / 補装具・日常生活用具 / その他:____
困っている場面
入浴 / 排泄 / 食事 / 移乗 / 移動 / 夜間 / 家事 / 通院 / 見守り / 家族負担 / その他:____
介助の頻度
毎日 / 週__回 / 夜間__回 / 1回あたり__分 / 長時間見守り:必要・不要
医療的ケア・呼吸
吸引 / 胃ろう / NPPV / 人工呼吸器 / 酸素 / 服薬管理 / その他:____
家族の状況
主介護者:____ / 代わり:あり・なし / 睡眠不足:あり・なし / 仕事への影響:あり・なし
介護保険
対象外 / 申請中 / 要支援・要介護:__ / ケアマネジャー:あり・なし
短期入所の必要性
今すぐ必要 / 近いうちに必要 / 緊急時の備えとして必要 / まだ不明
急ぎ度
通常 / 早めに必要 / 退院前 / 家族が限界 / 緊急性あり
確認したいこと
対象要件 / 申請書類 / 調査時期 / 相談支援 / 事業所候補 / 支給決定までの目安 / 自己負担
次にやること
__________

よくある質問

障害者手帳がないと障害福祉サービスは使えませんか?

手帳がなくても、障害者総合支援法の対象疾病に該当する難病等では利用できる場合があります。対象疾病に該当するか、どの証明書類が必要かを自治体の障害福祉窓口に確認してください。

申請すれば、すぐにヘルパーが来てくれますか?

すぐに始まるとは限りません。相談、申請、調査、サービス等利用計画、支給決定、事業所契約が必要です。さらに、対応できる事業所の空きが必要です。

居宅介護と重度訪問介護は何が違いますか?

居宅介護は、入浴、排泄、食事、家事援助などの支援が中心です。重度訪問介護は、常時介護を必要とする重度の障害がある人に、長時間の支援や見守りを含めて総合的に行うサービスです。対象要件や支給量は自治体で確認してください。

重度訪問介護はALSや筋ジストロフィーなら必ず使えますか?

必ず使えるとは限りません。診断名だけでなく、障害支援区分、二肢以上の麻痺等、歩行・移乗・排尿・排便の支援状況、常時介護の必要性、自治体運用、事業所体制が関係します。

短期入所は、家族が限界になってから探せばよいですか?

早めに候補を作った方が安全です。面談、契約、医療的ケアの確認、薬・食事形態・持ち物の準備が必要になるため、緊急時に初めて探すと間に合わないことがあります。

調査で「できる」と答えてよいですか?

事実としてできることは伝えてよいですが、条件も一緒に伝えます。「時間をかければできる」「家族が近くにいればできる」「良い日はできるが疲労時はできない」「転倒リスクがある」など、生活の実態を伝えることが重要です。

介護保険の対象になったら、障害福祉サービスは使えませんか?

介護保険に相当するサービスがある場合は介護保険が優先されることがあります。ただし、介護保険だけでは足りない支援がある場合、障害福祉サービスで補うことを相談できる場合があります。自治体ごとに確認してください。

相談支援専門員が見つからない場合はどうすればよいですか?

自治体に候補リストを確認し、病院相談員、訪問看護、地域包括支援センター、ケアマネジャーにも紹介可能な事業所がないか聞きます。見つからない場合の手続きも自治体に確認してください。

医療的ケアがあると障害福祉サービスは使いにくいですか?

使えないとは限りませんが、ヘルパー、訪問看護、家族、主治医の役割分担を明確にする必要があります。吸引、胃ろう、人工呼吸器、NPPV、服薬管理がある場合は、訪問看護と事業所の連携を確認してください。

あわせて確認したいページ

障害福祉サービスは、介護保険、在宅チーム、レスパイト、福祉用具、緊急時準備とつながっています。必要な項目から確認してください。

参考文献・参考情報

免責事項

このページは、障害福祉サービス、居宅介護、重度訪問介護、短期入所、計画相談支援、障害支援区分、申請から利用開始までの流れについて、本人・家族が自治体や支援者に相談しやすくするための一般情報です。個別の対象可否、障害支援区分、支給量、支給決定、事業所利用、自己負担、介護保険との関係を保証するものではありません。

実際の利用可否や開始時期は、病名、障害状態、年齢、障害支援区分、家族状況、医療的ケア、自治体運用、相談支援事業所やサービス事業所の空き状況によって変わります。申請や利用では、自治体の障害福祉窓口、主治医、医療ソーシャルワーカー、相談支援専門員、ケアマネジャー、訪問看護、サービス事業所に確認してください。呼吸困難、嚥下困難、転倒、痰詰まり、介護破綻、家族の急病など安全に関わる状況では、制度申請よりも医療機関・救急・自治体窓口への相談を優先してください。