神経筋疾患では、症状の変化、呼吸・嚥下、移動、疲労、学校・仕事、介護、緊急時の情報を毎回口頭で説明する負担が大きくなりやすいです。受診メモ、家族会議シート、緊急時カード、学校・職場共有シートを用意しておくと、本人・家族・医療者・支援者の間で情報を共有しやすくなります。
テンプレートは、きれいに全部埋めるためのものではありません。今困っていること、前回から変わったこと、次に決めたいこと、緊急時に必ず伝えることを短く残すために使います。まずは1枚だけ作り、使いながら更新していく形で十分です。
このページの使い方
このページは、神経筋疾患に関するテンプレートを選ぶための入口です。各テンプレートの細かい記入欄をすべてここに集めるのではなく、どの場面で、どの紙を、誰に渡すかを整理します。
ALS、筋ジストロフィー、ミオパチー、末梢神経疾患などでは、病名だけでは必要な支援が伝わりにくいことがあります。大切なのは、病名の説明よりも、生活で困る場面、危険が出やすい場面、今必要な配慮を分けて書くことです。
受診、救急、家族会議、学校・職場、旅行、制度相談など、場面ごとに使う紙を分けます。
呼吸、嚥下、薬、連絡先、移乗、意思疎通など、安全に関わる情報を先に書きます。
医師、訪問看護、家族、学校、職場、救急隊、短期入所先など、相手に合わせて情報量を変えます。
薬、呼吸器、食形態、移動方法、介助者、連絡先が変わったら、古いまま使わないようにします。
結論:最初に作るのは「受診メモ」と「緊急時カード」
何から作るか迷う場合は、まず受診メモと緊急時カードを作ります。受診メモは普段の変化を主治医へ伝えるため、緊急時カードは本人や家族が説明できない場面でも最低限の情報を伝えるために使います。
前回受診からの変化を、歩行、上肢、呼吸、嚥下、体重、疲労、学校・仕事、介助量に分けて書きます。診察時間が短いときほど役立ちます。
診断名、主治医、薬、呼吸器、吸引、嚥下、移乗、意思疎通、家族連絡先を一枚にまとめます。救急・入院・短期入所で使います。
誰が何を担うか、今月決めること、保留すること、外部支援へ頼むことを分けます。家族の負担を見える形にします。
病名の説明よりも、疲労、移動、階段、体育、通勤、休憩、災害時対応など、実際に必要な配慮を整理します。
どのテンプレートを使うか
目的ごとに使うテンプレートを分けると、必要な情報だけを渡しやすくなります。すべてを一枚に詰め込む必要はありません。
| 場面 | 使うテンプレート | 誰に渡すか | 書く中心 |
|---|---|---|---|
| 定期受診 | 受診メモ | 主治医、専門医、訪問看護、リハ職 | 前回からの変化、困っている動作、呼吸・嚥下・疲労、相談したいこと |
| 急な受診・救急 | 緊急時カード、救急受診用引き継ぎシート | 救急隊、救急外来、入院先、当直医、看護師 | 診断名、主治医、薬、呼吸器、吸引、嚥下、意思疎通、注意点 |
| 家族で話し合う | 家族会議シート | 本人、家族、支援者 | 今決めること、役割分担、家族の限界、外部支援へ頼むこと |
| 学校へ共有する | 学校・職場共有シート | 担任、養護教諭、管理職、支援担当、部活・体育担当 | 移動、階段、疲労、体育、トイレ、給食、災害時、欠席・遅刻時の扱い |
| 職場へ共有する | 学校・職場共有シート | 上司、人事、産業医、同僚、就労支援担当 | 通勤、勤務時間、休憩、在宅勤務、業務調整、疲労、通院、緊急時 |
| 短期入所・レスパイト | 緊急時カード、生活情報メモ | 短期入所施設、訪問看護、ケアマネ、相談支援専門員 | 薬、食形態、移乗、排泄、睡眠、医療的ケア、家族連絡先 |
| 旅行・宿泊 | 旅行前チェックリスト、緊急時カード | 本人、家族、同行者、宿泊先、必要に応じて交通機関 | 移動、宿泊先の段差、薬、医療機器、充電、疲労、中止ライン |
受診メモは日常の変化を伝えるため、緊急時カードは急な受診や家族不在時に最低限の情報を伝えるために使います。この2つがあるだけでも、説明の負担を減らしやすくなります。
使えるテンプレート一覧
現在使えるテンプレートです。目的に近いものから開いて、必要な項目だけ転記してください。
最初の1枚を作る手順
テンプレートは、完成した文書を作るというより、次の受診や緊急時に使える状態にすることが大切です。最初は短く作り、必要になった部分から増やします。
| 順番 | やること | 目安 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 1 | 使う場面を決める | 受診 / 救急 / 家族会議 / 学校 / 職場 / 旅行 | 一枚で全部を済ませようとしない |
| 2 | 渡す相手を決める | 医師、看護師、家族、学校、職場、救急、施設 | 相手によって必要な情報量を変える |
| 3 | 安全に関わる情報を先に書く | 薬、アレルギー、呼吸、嚥下、意思疎通、連絡先 | 緊急時カードでは特に優先する |
| 4 | 生活で困る場面を書く | 歩行、階段、入浴、トイレ、食事、通学、通勤 | できる・できないだけでなく、疲労と翌日の反動も書く |
| 5 | 次に決めることを書く | 検査、用具、制度、配慮、訪問支援、短期入所 | 相談したいことを3つ以内にすると使いやすい |
| 6 | 更新日を書く | 作成日、最終更新日 | 古い情報かどうか分かるようにする |
診断名、主治医、薬、呼吸・嚥下の注意、家族連絡先、今日相談したいことだけでも、受診や緊急時に役立ちます。完璧な記録を目指すより、使える1枚を持っておくことを優先してください。
受診メモで書くこと
受診メモは、長い経過を書くよりも「前回から何が変わったか」を中心にします。医師にすべてを説明するためではなく、診察で聞き漏らしを減らすためのメモです。
| 項目 | 書く内容 | 例 |
|---|---|---|
| 前回からの変化 | 良くなったこと、悪くなったこと、変わらないこと | 階段が以前よりきつい、午後の疲労が増えた、食事時間が伸びた |
| 移動・転倒 | 歩行距離、つまずき、転倒、階段、車いす・歩行器の必要性 | 屋外は10分で休憩、月2回転倒、通院時は車いすが必要 |
| 上肢・日常動作 | 洗髪、更衣、食事、ボタン、書字、スマホ、物を持つ動作 | ドライヤーが疲れる、ペットボトルが開けにくい |
| 呼吸 | 朝の頭痛、日中の眠気、横になる苦しさ、咳の弱さ、痰、感染時の悪化 | 風邪後に痰が出しにくい、朝の頭痛が週2回ある |
| 嚥下・栄養 | むせ、食事時間、体重、食形態、水分、胃ろう・栄養剤 | 水でむせる、食事が40分かかる、体重が2kg減った |
| 心臓・全身症状 | 動悸、胸部違和感、失神感、強い疲労、むくみ | 立ち上がり時にふらつく、動悸が増えた |
| 学校・仕事 | 欠席、遅刻、早退、通勤・通学、体育、勤務時間、配慮 | 通勤後に疲れて業務が続かない、体育後に翌日まで疲れる |
| 相談したいこと | 検査、薬、リハビリ、福祉用具、制度、家族の負担 | 呼吸検査のタイミング、車いす導入、障害福祉の相談先 |
受診メモの最小テンプレート
- 今日いちばん相談したいこと
- __________
- 前回から悪くなったこと
- __________
- 前回から良くなったこと
- __________
- 呼吸・嚥下・体重
- 朝の頭痛 / 眠気 / 咳の弱さ / 痰 / むせ / 食事時間 / 体重変化:____
- 移動・転倒・疲労
- 歩行 / 階段 / 立ち上がり / 転倒 / 午後の疲労 / 翌日の反動:____
- 学校・仕事・生活
- 欠席 / 遅刻 / 早退 / 通勤通学 / 家事 / 入浴 / トイレ / 外出:____
- 次回までに確認すること
- __________
メモは通常受診の準備には役立ちますが、呼吸困難、痰が出せない、意識がぼんやりする、強い胸痛、失神、急な嚥下困難などがある場合は、主治医、訪問看護、救急への相談を優先してください。
家族会議で書くこと
家族会議は、病気について長く話す場ではなく、今月の生活を回すために「決めること」と「保留すること」を分ける場です。本人の希望、家族の限界、外部支援へ頼むことを同じ紙に並べると、話し合いが進みやすくなります。
| 項目 | 書くこと | 目的 |
|---|---|---|
| 今月決めること | 受診、検査、制度申請、福祉用具、学校・仕事への共有、短期入所の相談など | 話し合いを終わらせるための項目を明確にする |
| 保留すること | 今は決めない治療、制度、進路、在宅環境の変更など | 不安な話題をすべて一度に抱え込まない |
| 本人の希望 | 続けたい生活、避けたいこと、助けてほしいこと、話してほしくない相手 | 支援が本人の生活から離れないようにする |
| 家族の負担 | 夜間対応、通院付き添い、送迎、入浴介助、仕事への影響、睡眠不足 | 介護者が限界になる前に外部支援へつなげる |
| 外部へ頼むこと | 訪問看護、ケアマネ、相談支援、訪問介護、学校、職場、自治体 | 家族だけで抱え込まない |
家族会議の最小テンプレート
- 今日決めること
- 1. ____ / 2. ____ / 3. ____
- 今日は決めないこと
- __________
- 本人が困っていること
- __________
- 本人が続けたいこと
- __________
- 家族が困っていること
- 睡眠 / 仕事 / 通院付き添い / 入浴 / トイレ / 夜間 / 送迎:____
- 外部に相談すること
- 主治医 / 訪問看護 / ケアマネ / 相談支援 / 自治体 / 学校 / 職場:____
- 次回までの担当
- 誰が:____ / 何を:____ / いつまでに:____
病気の進行、制度、介護、学校・仕事の話は重くなりやすいです。まずは本人の希望と家族の限界を同じ紙に置き、どこを外部支援へ渡すかを決めます。
緊急時カードで書くこと
緊急時カードは、家族がその場で説明できない状況でも、最低限の情報が伝わるようにするためのものです。救急バッグ、保険証・受給者証の近く、スマートフォン、短期入所の持ち物に入れておくと使いやすくなります。
- 氏名、生年月日、診断名
- 主治医、医療機関、診療科、連絡先
- 家族の緊急連絡先
- 薬、アレルギー、禁忌、注意が必要な薬
- 呼吸器、NPPV、酸素、吸引、咳補助機器の有無
- 嚥下、食形態、とろみ、胃ろう、経管栄養の有無
- 移乗方法、車いす、リフト、二人介助の必要性
- 意思疎通方法、発話困難時のYes/Noの取り方
- 普段の状態と、いつもと違う危険サイン
緊急時カードの最小テンプレート
- 本人情報
- 氏名:____ / 生年月日:____ / 診断名:____
- 主治医
- 病院:____ / 診療科:____ / 医師名:____ / 電話:____
- 家族連絡先
- 第1:____ / 第2:____ / 第3:____
- 薬・アレルギー
- 薬:____ / アレルギー:____ / 禁忌・注意:____
- 呼吸
- NPPV / 人工呼吸器 / 酸素 / 吸引 / 咳補助:あり・なし / 詳細:____
- 食事・嚥下
- 普通食 / 刻み / ペースト / とろみ / 胃ろう / 経管栄養:____
- 移乗・姿勢
- 自立 / 一部介助 / 全介助 / 車いす / リフト / 二人介助:____
- 意思疎通
- 会話可 / 筆談 / Yes-No / 視線入力 / 家族の補助が必要:____
- 危険サイン
- 呼吸苦 / 痰詰まり / むせ / 発熱 / 脱水 / 転倒 / 意識低下 / その他:____
- 最終更新日
- __年__月__日
救急・入院・手術時の確認は、神経筋疾患の緊急時・入院・手術ガイドも確認してください。
学校・職場共有で書くこと
学校や職場では、病名の詳しい説明よりも「何が負担で、どの配慮があれば続けやすいか」を具体的に伝える方が役立ちます。必要な相手に必要な範囲だけ共有します。
| 共有する項目 | 学校での例 | 職場での例 |
|---|---|---|
| 移動 | 階段を避ける、教室移動を減らす、エレベーターを使う | 通勤配慮、席の位置、社内移動の削減、オンライン会議 |
| 疲労 | 体育後の休憩、午後の授業負担、欠席・遅刻時の補習 | 時短、休憩、在宅勤務、残業制限、通院翌日の調整 |
| 手作業 | 筆記量の調整、タブレット利用、荷物軽減 | PC作業の補助、重い物を持たない、作業量の調整 |
| 呼吸・嚥下 | 体調不良時の早退、給食や水分、息苦しさのサイン共有 | 休憩、感染対策、会議中の発話負担、食事会の配慮 |
| 緊急時 | 連絡先、救急時に伝えること、災害時の避難方法 | 緊急連絡先、呼吸苦・転倒時の対応、避難経路 |
| 伝える範囲 | 担任、養護教諭、管理職、体育担当 | 上司、人事、産業医、必要な同僚のみ |
たとえば「筋ジストロフィーです」だけでは現場が動きにくいことがあります。「階段を避けたい」「荷物を軽くしたい」「休憩が必要」「通院翌日は疲労が残る」など、行動に変えやすい形で伝えます。診断書や意見書が必要な場合は、主治医に相談してください。
詳細な共有用シートは、筋ジストロフィー 学校・職場共有シートを確認してください。
共有する情報と、共有しない情報を分ける
テンプレートは便利ですが、病名、薬、家族情報、勤務状況、学校生活、介助内容などの個人情報を含みます。すべての相手に同じ紙を渡すのではなく、相手ごとに共有範囲を変えます。
| 渡す相手 | 共有したい情報 | 控えたい情報 |
|---|---|---|
| 主治医・医療者 | 症状、薬、呼吸・嚥下、体重、検査、生活動作、介助量 | 診療に関係しない家族間の感情的な内容 |
| 訪問看護・在宅チーム | 薬、医療機器、移乗、食形態、排泄、緊急連絡先 | 支援に不要な学校・職場の細かな情報 |
| 学校 | 通学、移動、体育、休憩、トイレ、災害時、欠席時の扱い | 必要以上に詳しい医療情報や家族事情 |
| 職場 | 通勤、勤務時間、休憩、業務調整、通院、緊急時連絡 | 業務配慮に不要な診断の詳細や家庭内事情 |
| 救急・入院先 | 診断名、主治医、薬、アレルギー、呼吸器、嚥下、意思疎通、連絡先 | 緊急判断に不要な長い経過 |
学校や職場へ共有するときは、本人が誰にどこまで伝えたいかを先に確認します。本人が未成年の場合でも、本人の希望を置き去りにせず、保護者・学校・医療者で必要な範囲を調整します。
テンプレートを更新するタイミング
一度作ったテンプレートは、状態や生活が変わったときに更新します。古い情報のままだと、救急時や支援調整で誤解が生じることがあります。
- 診断名、主治医、通院先が変わった
- 薬、アレルギー、治療内容が変わった
- NPPV、人工呼吸器、酸素、吸引、胃ろうなどが追加された
- むせ、体重低下、食形態の変更があった
- 歩行器、車いす、装具、介護ベッド、リフトなどの用具が変わった
- 学校・職場の配慮内容が変わった
- 家族の介助体制、緊急連絡先が変わった
- 訪問看護、ケアマネ、相談支援、ヘルパーが変わった
- 短期入所先、レスパイト先、入院先候補が変わった
- 転倒、呼吸苦、救急受診、入院など大きな出来事があった
薬、呼吸器設定、吸引、栄養、主治医、連絡先が古いと、救急や入院時に混乱することがあります。少なくとも受診後、薬変更後、入院・退院後には見直してください。
全部埋められないときの優先順位
体調が悪い時期や家族が忙しい時期に、すべての項目を埋める必要はありません。まずは安全に関わる項目から書きます。
| 優先度 | 書くこと | 理由 |
|---|---|---|
| 最優先 | 診断名、主治医、薬、アレルギー、家族連絡先 | 救急・入院・短期入所で最低限必要になります。 |
| 高い | 呼吸器、吸引、酸素、嚥下、食形態、胃ろう、意思疎通 | 対応を間違えると安全に直結します。 |
| 高い | 移乗、車いす、リフト、転倒リスク、介助量 | 介助者が変わる場面で事故を減らします。 |
| 中 | 前回受診からの変化、疲労、学校・仕事、家族負担 | 医療・制度・支援調整に役立ちます。 |
| あとでよい | 長い経過、細かな検査日、過去の制度利用歴 | 必要になった時点で追加すればよい項目です。 |
「診断名・薬・主治医・家族連絡先・呼吸と嚥下の注意点」だけでも、緊急時には役立ちます。完成度より、使える状態にしておくことを優先してください。
テンプレートを置く場所・渡す相手
作ったテンプレートは、必要な場面で見つからないと使えません。紙とスマートフォンの両方に置いておくと安心です。
| 置く場所・渡す相手 | 向いているテンプレート | 注意点 |
|---|---|---|
| 保険証・受給者証の近く | 緊急時カード、薬一覧、主治医情報 | 救急搬送時に一緒に持てるようにします。 |
| スマートフォン | 緊急時カードの写真、PDF、連絡先 | ロック画面や家族共有フォルダも検討します。 |
| 通院バッグ | 受診メモ、薬一覧、検査結果、質問リスト | 毎回持つバッグに入れると忘れにくくなります。 |
| 訪問看護・在宅チーム | 緊急時カード、生活情報、家族連絡先 | 薬や医療機器の変更時は共有し直します。 |
| 学校・職場 | 学校・職場共有シート | 必要な相手に必要な範囲だけ共有します。 |
| 短期入所・レスパイト先 | 緊急時カード、生活情報、食形態、移乗方法 | 施設の様式がある場合は、こちらの内容を転記します。 |
よくある失敗と対策
| 失敗しやすいこと | 起こる問題 | 対策 |
|---|---|---|
| 全部を一枚に詰め込む | 長すぎて、受診・救急・学校共有で読まれにくい | 受診用、緊急用、家族会議用、学校職場用に分けます。 |
| 病名説明が長すぎる | 何を配慮すればよいか分からない | 病名より、困っている動作と必要な配慮を先に書きます。 |
| 古い情報のまま使う | 薬、呼吸器、連絡先、食形態が違い、緊急時に混乱する | 受診後、薬変更後、退院後に更新します。 |
| 本人の希望が入っていない | 支援が家族や周囲の都合だけで進みやすい | 本人が続けたいこと、嫌なこと、伝えてよい相手を入れます。 |
| 家族の負担を書かない | 外部支援につながるタイミングが遅れる | 夜間対応、通院付き添い、介助時間、睡眠不足も記録します。 |
| 紙だけで保管する | 外出先や救急時に見つからない | 紙、スマートフォン、家族共有の3か所に置きます。 |
| 一度作って終わりにする | 状態変化に合わず、かえって誤解を生む | 最終更新日を書き、受診後・薬変更後・退院後に見直します。 |
よくある質問
テンプレートは全部作った方がよいですか?
最初から全部作る必要はありません。まずは受診メモと緊急時カードを作り、学校・職場、家族会議、旅行、短期入所など、必要な場面が出てきたら追加します。
診断名を詳しく書くべきですか?
医療者や救急では診断名・病型が重要ですが、学校や職場では病名の詳しい説明より、移動、疲労、休憩、通院、災害時、緊急時に必要な配慮を具体的に書く方が使いやすくなります。
家族が本人の代わりに書いてもよいですか?
本人が書きにくい場合は家族が手伝って構いません。ただし、本人の希望、話してよい相手、伝えたくないことを確認し、本人の意思が残る形にしてください。
学校や職場にどこまで渡せばよいですか?
必要な相手に、必要な範囲だけ渡します。診断名や医療情報を詳しく出すより、通学・通勤、移動、休憩、業務や授業、緊急時の対応を中心に整理します。診断書や意見書が必要な場合は主治医に相談してください。
緊急時カードは紙とスマホのどちらがよいですか?
どちらか一方ではなく、紙とスマートフォンの両方が安心です。救急バッグ、保険証・受給者証の近く、家族のスマートフォン、短期入所の持ち物に入れておくと使いやすくなります。
内容が古くなったらどうすればよいですか?
古いテンプレートは使い続けず、最終更新日を新しくして差し替えます。薬、呼吸器、食形態、主治医、緊急連絡先、介助量が変わったら見直してください。
あわせて確認したいページ
テンプレートは、受診、在宅チーム、緊急時、家族共有、学校・仕事、制度申請とつながります。必要な項目から確認してください。
参考文献・参考情報
-
厚生労働省. 障害福祉サービスについて.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/service/naiyou.html -
厚生労働省. サービスの利用手続き.
https://www.mhlw.go.jp/bunya/shougaihoken/service/riyou.html -
厚生労働省. 障害者手帳について.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/shougaishahukushi/techou.html -
文部科学省. 障害のある子供の教育支援の手引.
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/tokubetu/material/1340250_00001.htm -
厚生労働省. 雇用分野における障害者への差別禁止・合理的配慮.
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/shougaishakoyou/shougaisha_h25/index.html -
内閣府. 令和6年4月1日から合理的配慮の提供が義務化されました.
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai_leaflet-r05.html -
NICE. Motor neurone disease: assessment and management. NICE guideline NG42.
https://www.nice.org.uk/guidance/ng42 -
Darras BT, Urion DK, Ghosh PS. Dystrophinopathies. GeneReviews. NCBI Bookshelf.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK1119/ -
Bird TD. Myotonic Dystrophy Type 1. GeneReviews. NCBI Bookshelf.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK1165/ -
Preston MK, Tawil R, Wang LH. Facioscapulohumeral Muscular Dystrophy. GeneReviews. NCBI Bookshelf.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK1443/
免責事項
このページは、神経筋疾患に関する受診メモ、家族会議、緊急時カード、救急受診用引き継ぎシート、学校・職場共有シートなどを、本人・家族が医療者や支援者へ情報共有しやすくするための一般情報です。個別の診断、治療、緊急時対応、制度利用、学校・職場での配慮内容を決定するものではありません。
実際に共有すべき情報は、診断名、病型、症状、呼吸・嚥下・栄養・移動・意思疎通の状態、使用している医療機器、家族構成、学校・職場環境、自治体制度、医療機関や支援者の方針によって変わります。テンプレートの内容は、主治医、訪問看護、ケアマネジャー、相談支援専門員、学校、職場、自治体窓口と相談しながら調整してください。呼吸困難、痰詰まり、意識低下、強い転倒、脱水、介護者の急病など安全に関わる状況では、テンプレート作成よりも医療機関・救急・自治体窓口への相談を優先してください。
